2003年09月09日

骨なし魚

手作業で骨を抜き取り、食べやすくした「骨なし魚」というのがあります。
もともと高齢者の病院食用として開発されたものですが、料理のしやすさや食べやすさが見直され、じわりじわりと一般家庭にも普及し、最近はスーパー、生協などの宅配、インターネット通販などで購入できるようになりました。
けれど、この「骨なし魚」は支持を得ているばかりではありません。
「骨なし魚」は冷凍加工食品ですが、「せっかく魚を食べるなら新鮮なものを選びたいし、骨なしにするために多くの人の手に触れているというのもちょっと気になる」と言う人もいます。
ほかにも「安全性は十分か」、「魚は日本の重要な食文化の一つ。なのに、骨なし魚が一般化すると、子供が“魚には骨がない”と思いかねないし、普通の魚を食べられなくなる」などと心配する声もあり、賛否両論です。

私の意見としては、「魚には骨がないと思いかねない」というのは、別に自分が子供に教えればいいことだと思います。
実際、タコに骨があることを知らない人はたくさんいますが、彼らがそれによって困ることは一生ありません。
牛肉が固まりで売られてても「牛があんな形だと思ってた」という話も聞いたことがありません。
昔からスーパーで、カット済みの野菜というのも売られており、市場から消えていないところを見ると、ちゃんと需要があるように思います。

適材適所。
美食家だって、たまにはインスタントのカップラーメンを食べることだってあるでしょう。
「骨なし魚」は、マーケットの大きくするチャンスかもしれません。
敷居を低くして、一見さんを増やすのは重要なことですし。

日本人は、魚を食することを文化の一つだと思っています。
お箸を使った食事に、魚料理というのは適していますしね。
だから、こういうお話しになると、文化と結びつけてナーバスになってしまいます。
文化は変わっていくもの。
その為に、「骨のある魚」を食べる習慣が無くなったとしても、それは致し方がないことでしょう。

今後も、こういう食品が登場することでしょう。
自分達がいいなあと思ったら、素直に受け入れて、必要な時に利用するのはいいことだと私は思います。

Posted by kanzaki at 2003年09月09日 22:44
コメント
コメントする
名前(ニックネーム可)とメールアドレスは必ず入力してください.
メールアドレスは管理者にのみ通知されます.










名前、アドレスを登録しますか?