前回の続きです。
●前回の記事: 三根 梓(みね あずさ)さん主演映画「シグナル〜月曜日のルカ〜」の感想〜ロケ地として使われた映画館「高田世界館(新潟県上越市)」で観てきたレポート【1】
http://kanzaki.sub.jp/archives/002717.html
※
今回は、ロケ地の紹介です。
この映画は主に、新潟県上越市と長野県上田市で撮影されました。
撮影期間は、昨年2011年8月6日〜31日まで。
そのうち1週間ぐらいは上田市で撮影を行い、それ以外は上越市で撮影。
【ロケ地の紹介・新潟県上越市編】
●高田世界館(http://www.baba-law.jp/sekaikan/)
この映画のもう一人の主役である「銀映館」。
高田世界館が撮影に使われました。
築101年目です。
小さな備品も、ほぼそのまま映画に使用されています。
ロケに使用した銀映館のパンフレットや、映画館へ届いた園芸用の土などは、高田世界館にまだ置いてありました。
館内に入ると、映画のパネルや、出演者をモチーフにしたフィギュア、出演者のサインとメッセージ入り瓦などがありました。
板に、撮影時の写真がたくさん貼ってありました。
スタッフは、関西弁をしゃべるイケメンが多かったそうです。
これは劇中で使われた小道具。
銀英館に届いた園芸用の土です。
ルカは、屋上で野菜などを栽培しています。
宅急便の送り状が貼ってありますよね。
送り先は、下記の通りでした。
〒590-0085
深山市本町6丁目4-21
銀映館 杉本流花
TEL 0253-25-8800
主人公のルカは、漢字で「流花」と書くのですね。
住所は、撮影に使われた高田世界館の住所(上越市本町6-4-21)を元にした架空の場所です。
ここが映写室。
古い建物、昔ながらの映写機、それを操作する若い子。
この組み合わせは、非常に萌えるものがあります。
ルカを演じた三根 梓さんは、高田世界館映写技師の久保田定さんに教わりました。
その甲斐あり、劇中で技師長らしく立派に演じています。
※
<タイトル「シグナル」の意味>
ちなみに、映画のタイトルである「シグナル」は映画興行用語です。
1本の映画は1本(1巻き)のフィルムに全て収録されているわけではありません。
15分から20数分程度の複数のロールに分けられています。
だから、映写機が映写室に2台あるのです。
観ているお客は、切り替えされているなんて気づきませんよね。
映写機の切り替えは、気づかれないように自動的に行われます。
映写機に自動的に行わせるため、フィルムの途中に銀紙などを貼ります。
映写機の中をフィルムが通り、銀紙が貼られている部分が、映写機のセンサー部分を通過して感知すると、2台ある映写機のうち、もう1台の方へ映写が自動的に切り替わります。
銀紙が動作命令(停止、映写機切り替え、巻き取りなど)の信号として使われるのです。
これが「シグナル」の意味です。
この説明と、銀紙を貼る作業は、劇中でも描かれています。
この映画的には、各登場人物たちが、生きていく中で悩み、その救いの手を伸ばしている様も意味しているのでしょうね。
※
<サブタイトル「月曜日のルカ」の意味>
・・・ネタバレ注意
サブタイトルの「月曜日のルカ」は、劇中に表示されたタイトルには表記されていませんでした(シンプルに「シグナル」だけ)。
高橋健吾さん演じるウルシダレイジは、お金持ちでイケメンなので、昔は女性7人と同時に付き合っていました。
曜日ごとに違う彼女と付き合うのです。
ルカは、月曜日にウルシダレイジと付き合っていたから「月曜日のルカ」なのです。
「日曜日のアンナ」と呼ばれていた神崎杏奈は妊娠してしまい、最後は自殺しました。
それがきっかけでルカは目が覚め、ウルシダレイジの元から去りました(別れの際に一悶着あったり、祖父が死んでしまう)。
うーむ。
7股をかけられ、しかも肉体関係まであったという過去は、現在のルカからはイメージできないですね。
しかもルカは、小さい頃から、とてもやさしい映写技師の祖父の側にいました。
銀英館の支配人と、その奥さんも温かい人物です。
ルカは幼い頃から映画をたくさん観ているから、名作と呼ばれる恋愛映画にも触れているはず。
そんな環境にいるルカが、変な男に引っかかるとは思えないなあ。
原作があるから仕方がないのかもしれませんが、ルカの過去は、原作から改変してもよかったかも。
いくらフィクションとは言え、過去の男との肉体関係で人生が狂った役というのは、三根 梓さんのイメージではありませんしね。
劇中で登場しないルカの両親など、家庭の問題をきっかけに映画館から出られなくなったというストーリーの方が、恵介の家庭問題と対になって良かったんじゃないかなと思いました。
映写室の側面。
月曜日の夜、ウルシダレイジが銀英館へやってくるまで、ルカが閉じこもっていた部屋は、映写室の扉を開けた奥の部屋です。
棚に置いてある備品は、実際の上映で使用する為の道具です。
あまりこういったものに手を加えずに撮影しています。
※
●ささがわ美容室:
劇中、宮瀬恵介の実家として撮影に使われました。
今も、看板以外はそのままの状態です。
●長峰池の横にある個人所有のデザイナーズハウス:
ウルシダレイジの住む部屋に使用。
まるで、セットみたいな雰囲気で、レイジのキャラにあっています。
●本町六丁目個人宅屋上:
ルカが外界とつながる唯一の場所。
野菜などを栽培しています。
高田世界館の隣にある建物の屋上で撮影されました。
(この建物の屋上です)
●上越市地域医療センター病院:
ウルシダレイジが銀英館へやってきて、恵介をボコボコにします。
その為、骨にヒビが入って入院した場所として撮影。
劇中、父親が差し入れたエクレアを弟と一緒に食べるシーンがありました。
このシーンで出てくるエクレアは「ラ・ソネ菓寮」というケーキ屋が作った特注品です。
(ラ・ソネ菓寮の住所は、上越市春日山町3-19-7。TEL 025-526-2208)
●旅館「対米館」と「晴山荘」:
昨年の夏、映画スタッフ数十名が1ヶ月宿泊しました。
打ち上げもここで行われました。
体育会系の合宿のような生活だったとか。
対米館の住所は、上越市大貫1437-3。TEL 025-524-3818。
晴山荘は、上越市大貫1432-2。TEL 025-523-5230。
●本町4丁目裏手儀明川沿い:
恵介とレイジがぶつかり合う夜のシーンに使用。
監督が、街なかに流れる川を撮影に使いたくて指名した場所。
【続く】
●次回の記事: 三根 梓(みね あずさ)さん主演映画「シグナル〜月曜日のルカ〜」の感想〜ロケ地として使われた映画館「高田世界館(新潟県上越市)」で観てきたレポート【3】
http://kanzaki.sub.jp/archives/002719.html
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