2023年05月23日

劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』の感想〜たった109分に、コナンの世界観がギュッと詰まった濃厚な作品

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●「名探偵コナン 黒鉄の魚影」公式サイト
https://www.conan-movie.jp/

監督:立川譲
原作:青山剛昌
脚本:櫻井武晴
声優:高山みなみ、林原めぐみ他

【あらすじ】

死ぬな、灰原──
絶体絶命の海洋頂上決戦《オーシャンバトルロイヤル》ミステリー、ついに開戦!

世界中の警察が持つ防犯カメラをつなぐ海洋施設「パシフィック・ブイ」が東京・八丈島近海に建設され、本格稼働に向けて世界各国のエンジニアが集結。
顔認証システムを応用した、ある新技術のテストが行われていた。

一方、コナンたち少年探偵団は、園子の招待で八丈島にホエールウォッチングに来ていた。
するとコナンのもとへ沖矢昴(赤井秀一)から、ユーロポールの職員が、ドイツで黒づくめの組織のジンに殺害されたという知らせが入る。
不穏に思ったコナンはパシフィック・ブイに潜入するが、そこでひとりの女性エンジニアが黒ずくめの組織に誘拐される事件が発生。
そして、八丈島に宿泊していた灰原のもとにも黒い影が忍び寄る。

2023年製作/109分


劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』予告


劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』×スピッツ「美しい鰭」【スペシャルムービー】


※※※


【感想】


名探偵コナンの劇場版を観たのは、1作のみ。
金曜ロードショーで観た6作目『名探偵コナン ベイカー街(ストリート)の亡霊』(2002)です。
脚本を野沢尚さんが担当していたからです。
そして今回、櫻井武晴さんが担当しているので観に行きました。


櫻井武晴さんといえば、テレビドラマ「相棒」「科捜研の女」を書かれています。
実は、名探偵コナンのTV版、劇場版を既に何本も担当しています。


今回、櫻井武晴さんが担当した上で、やはり灰原が中心のストーリーだということが、劇場で観たいと思わせた原動力です。


久しく、名探偵コナンを観てないので、あまり知らないキャラも多いのですが、敵か味方かぐらいは分かります。
オープニングでざっくり、世界観や主要キャラの紹介もしていますので、別段、困ることはありませんでした。


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いや〜、本当に良かったですよ。
名探偵コナンの主要キャラがあらかた登場し、それぞれ活躍の場面があります。
コナン君の秘密道具も存分に活用していました。
派手な舞台とアクション・バトルだけでも十分楽しめるのに、TV版でお約束の「眠りの小五郎」もちゃんとやっている。


この作品の世界観の大抵のことはすべて押し込んでいるのに、子気味良いテンポで話しが進んでいき、要所要所でちゃんと盛り上げ部分も用意してある。
わずか109分でこれだけ濃厚な作品が作れるのは凄いですよ。


宇宙ステーションみたいな海洋施設「パシフィック・ブイ」の姿形や、潜水艦でのドンパチ。
実写だとなかなか難しいシーンも、日本のアニメ技術なら可能です!
(実写だと、予算が無い!!)


ミステリー部分も、実写ドラマよりちゃんとしているんじゃないでしょうか。
それで終わらせず、派手なアクションへ展開させられるのも、アニメだからこそだと思います。


世界中の警察が持つ防犯カメラの情報を使い、特殊な顔認証システムが実現した世界。
こういう、防犯カメラを使った技術設定は、ドラマ「相棒」の2代目相棒である・神戸尊の時代にも、話しの中で使われていました。
あの設定を更にSF的でスケールアップさせたのが本作だと思います。


事件が日本以外の海外でも展開していくスケールの大きさ。
これだけ大きな設定なのに、話が破綻していないのが凄いですよ。
大抵の邦画ミステリーだと、要所要所におかしい部分があって、突っ込みを入れたくなるのに、本作はそういうところがありません。
大人が観ても、まったく問題ありません。


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江戸川コナン(工藤新一)と毛利蘭の関係。
江戸川コナン(工藤新一)と灰原哀(宮野志保)の関係。
この2つの関係は、方向性が異なっていて興味深いですね。


劇中、江戸川コナンは声を工藤新一に変えて、毛利蘭と電話するお約束のシーンがあります。
離れていても互いに信頼し思いやり、同じ方向でつながっている。
いつか明るい未来が2人には約束されている。


一方、江戸川コナン(工藤新一)と灰原哀(宮野志保)は、共に子供の身体になり、黒の組織と対峙している。
同じ境遇だけれど、恋愛というよりは運命共同体。
戦友的な感じ。
いつかは違う方向に去っていく感じがする。


この2つの関係が、本作ではとてもよく描写されていたように思うのです。
特に、江戸川コナン(工藤新一)と灰原哀(宮野志保)の2人のシーンは、後半になるにつれ大注目の展開です。


大画面映えする展開の作品なので、是非劇場で観てほしいですよ。
最高の作品でした。

Posted by kanzaki at 2023年05月23日 19:38