2018年02月19日

映画「マンハント(ジョン・ウー×W主演チャン・ハンユー&福山雅治)」の感想〜これは「昭和の仮面ライダー」だと思いながら、ツッコミを入れて楽しんで観るのが勝ち


ジョン・ウー×W主演チャン・ハンユー&福山雅治『マンハント』予告編

●映画『マンハント』公式サイト - GAGA
http://gaga.ne.jp/manhunt/


【映画を観た感想】

評価:★★★☆☆


・大阪を舞台に、日本映画では出来ないであろう派手なアクションシーンをたっぷり2時間鑑賞できます。
深く考えず、このアクションを楽しんだ人が勝ち。
細かいストーリーとか、ちょっとへんてこりんな日本観をツッコミを入れながら楽しむのが正しい鑑賞法です。


・無実の罪をきせられた主人公が、真犯人を追っていくミステリー・・・・・・かと思ったら、ミステリー要素はまったくありません。


・最後、製薬会社にある秘密基地が出てきてからは、もうニヤニヤしてしまいました。
完全に、東映の特撮ヒーロー番組です。
実験体になる人間に、変なヘッドバンドを着け、なんか怪しい液体を投薬して殺人兵器に仕立てるさまは、完全にショッカーの改造手術ですよ。


・これは、「『昭和』の仮面ライダーをジョン・ウー監督が、大金を注ぎ込んでつくった作品」だと感じました。
ストーリーや設定が、昭和のアクション映画、特撮映画のテンプレどおりなんです。


・人を怪人に変貌させる薬を開発し、それで世界征服を企む日本の製薬会社「ショッカー」。
それに立ち向かうは、福山雅治が変身して戦う「仮面ライダーガリレオ」。
2号ライダーはチャン・ハンユー。ショッカーの薬で怪人になったけれど、自我を取り戻して、悪をやっつける!
悪の首領・國村隼を倒そうとするのですが、その前に立ちはだかるのは、自ら薬を投薬して怪人になった息子の池内博之。
ヒロインたちも加勢し、ついに悪の秘密結社を壊滅する話しです。
東映の特撮ヒーローと違うのは、変身しないで生身で戦っていることだけ。
どんな派手なアクションをしようが、ほとんど無傷(服もきれい)で戦い切ります。
誇張でもなんでもなく、観た人ならば、「うん、昭和の仮面ライダーだ」と納得してもらえると思います。


・ストーリーが凝った平成仮面ライダーではなく、ベタな昭和の仮面ライダーが今でも楽しめる人ならば、気軽に鑑賞できますよ。


・日曜の夕方に観てきました。
観客は私を含めて5人。
かなり前の方に2人、かなり後ろに2人。
私は、超ど真ん中で鑑賞。
だから、もう貸し切り状態ですよ。
なにも考えず、アクションの連続を巨大な映画館で、たった一人のために上映してくれているような感じで、大変満足でした。


・冒頭からしばらく、「アジア人が思う間違った日本」という感じが続き、このまま続いたらどうしようと思いました。
福山雅治さんと桜庭ななみさんによる捜査が始まってからは、まあ割りかし日本風味になって安心しましたよ。
それよりも、福山雅治さんをはじめとする日本人が喋るセリフと、その口の動きが合っていないのです。
声と唇の動きがずれている。
それが、もの凄く違和感でした。
アジアで上映する際、向こうの言葉で吹き替えするためなのかな?
日本が舞台なのに、かなりの部分が中国人の俳優さんというのも違和感でした。


・大阪で撮影しているけれど、出演している人も含め、「アジア人が出演するアジア(大陸)映画」という感じ。
中国の人が、日本を舞台に映画を作ると、映像がアジア映画になってしまうのが不思議でした。
日本の映画やドラマ、小説などにある「行間を読む」とか「余韻」というようなものはありません。
ひたすら、パワーオブパワー。
目の前に動いているものだけが現実という感じ。


・福山雅治さんでさえ、最後の最後になるまで、日本人の心を忘れ、睨みを効かせたパワーオブパワーな人物です。
やはり笑顔とか余裕の表情があったほうが、福山雅治さんらしい。
まだ、福山雅治さんだから、あれでまだ済んだと思います。


・唯一、桜庭ななみさんだけが、「あっ、まともな普通の日本人だ」と思いました。
ルックスのせいもあるのでしょうが、この映画の唯一の癒やしです(かわいいのだから、黒目を大きくするカラコンなんて装着しなくてもいいのに・・・)。
上司である福山雅治さんと捜査する相棒なわけですが、この2人によるスピンオフドラマが観たいと思いました。
もし、ガリレオのシーズン3があるなら、桜庭ななみさんを相棒にしてほしいです。


・そんなわけで、映画を小難しく考えず、東映の特撮ヒーローものだと思い、あれこれツッコミを入れながら鑑賞してみてください。

Posted by kanzaki at 2018年02月19日 23:15