2011年02月08日

深夜アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」が残酷なまでに面白い件

新潟って、他県と比べても深夜アニメの数が圧倒的に少ないところだと思います。

深夜アニメというのは、その放送自体だけで収入とするのではなく、後日リリースされるDVD、ブルーレイ、その他関連グッズで利益を生んでいます。

最近では、首都圏以外の人にもその作品を知ってもらう為、公式でWeb動画配信をする事も少なくはありません。
地方住民にとってはありがたい事です。
これによって、地方の人達も関連グッズを買ってくれますしね。

また、現在は誰もがインターネットを使って、多くの人達と語り合えます。
特定・不特定多数の人達と、オンエアされている作品について色々と議論を交わし、盛り上がっています。
それが人気のバロメーターにもなりますし、製作側もリアルタイム且つダイレクトに意見を取り入れることが出来ます。

今年1月から始まったアニメで、圧倒的な支持を受けている作品があります。
「魔法少女まどか☆マギカ」です。


●公式サイト
http://www.madoka-magica.com/

●魔法少女まどか☆マギカチャンネル - ニコニコチャンネル(公式Web動画配信)
http://ch.nicovideo.jp/channel/ch260

●魔法少女まどか☆マギカ - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AD%94%E6%B3%95%E5%B0%91%E5%A5%B3%E3%81%BE%E3%81%A9%E3%81%8B%E2%98%86%E3%83%9E%E3%82%AE%E3%82%AB

●魔法少女まどか★マギカ Youtubeアニメ無料動画+
http://tvanimedouga.blog93.fc2.com/blog-entry-10154.html

タイトル及び公式サイトの絵柄を見ただけだと、「魔法のアイテムを手に入れた女の子が魔法少女に変身して、ご町内の平和を守るキャワワなスートーリー☆」と思った事でしょう。

しかし、魔法少女の一人が、第三話で敵対する魔女によって殺されてしまいます。
しかも、バクンと首を食いちぎられ、更に落ちた体も食いつくされてしまいました。
これがオンエアされた時、ネット住人は騒然となり、思い思いの感想を語り合ったものです。

このアニメは最終回に行くまでに、どの主要キャラクターも(主人公さえも)、いつ殺されてしまうか分からない程の緊張感があります。
この緊張感は、「新世紀エヴァンゲリオン」みたい。

映像センスの良さ、残虐さとリアルさ、そういったモノが高次元で融合されています。
そして、幾つも散りばめられた謎を視聴者達が議論を交わす。
そういう所もエヴァンゲリオン並のクオリティだと思います。

アニメを観ていて「ああ。この制作スタッフは東京のセンスがあるなあ・・・」なんて思いました。
別にスタッフが東京出身とか、そういう事を言っているのではなく、とても都会的センスがあるという事です。
都会的と言っても、決してオシャレとかそういうのではなく、虚無感とか絶望感とかが蔓延している空間の中で、主人公達が血みどろになってでも前へ進もうとしている感じを映像であらわしているところです。

この作品の面白いところの一つとして、全12話のうち既に5話まで進んだのに、未だに主人公が魔法少女に変身して戦っていないところです。
下手したら、最終回でようやく変身しそうな気配さえあります。
(もし最終回ですら変身しないで終わったら、それこそエヴァ最終回のような伝説になってしまいます)

魔法少女になるには、「キュゥべえ」という謎の生物と契約を交わす必要があります。
契約を交わす際、どんな願いも一つだけ叶えてくれます。
しかし叶えてもらう代わりに、魔法少女として魔女と戦わなければいけないのです。

主人公・鹿目まどか(かなめ・まどか)は、一度は魔法少女になろうと思います。
しかし、先輩魔法少女が目の前で、敵に頭を噛み砕かれて死亡したのを見てやめてしまいます。
その後も、幾度かのピンチに遭遇します。
通常のアニメだったら、そこで契約を交わし、魔法少女に変身して戦うことでしょう。
そういう事がある度、キュゥべえが「契約しよう!」と誘うのに、暁美ほむら(あけみ・ほむら)という転校してきた少女が「それには及ばないわ」と助けてくれます。

彼女は、主人公が魔法少女になることを望んでいません。
いばらの道が待っているからです。
しかし、初対面の時から主人公を知っていたり、頑なまでに主人公を魔法少女にさせないのには、何か理由がありそうです。

私の推測するところ、このアニメの世界は延々とループしているのではないでしょうか?
そして、前回の世界では、主人公が魔法少女になって戦うことでバッドエンディングを迎えてしまったのかも。
暁美ほむらは、延々とループする世界の存在を知っているのかもしれません。
オープニング曲の映像で、魔法少女に変身した主人公が黒猫を抱えています。
暁美ほむらのイメージカラーも黒。
暁美ほむらって実は、黒猫なのでは?
魔法少女として契約を交わす際の願いとして、人間の姿にしてもらったとかあり得ませんかね?
黒猫である時、何かしら主人公に恩を感じ、彼女が死んでしまうような道を阻止しようとしているのかも。

絵柄だけ見れば、プリキュアの最新昨かと思えるほど可愛らしいのに、ストーリーは残酷。
そのギャップが、視聴者に強烈な印象を与えたのでしょうね。
決して、リアル幼女には見せられません。

そういや、契約を交わして戦士になったり、戦士同士が闘ったり、延々とループする世界だったり(まだ本当にそうなのか不明ですが)、残酷な展開、特殊空間で戦う設定・・・なんだか「仮面ライダー龍騎」みたいですね。
そんな風に思っていたのは、私だけではないようでして・・・。

これだけ放送中に人気が沸騰したのは、「けいおん!」以来じゃないでしょうか。
いや、「イカ娘」も良かったのですが・・・。
大好評のまま終了した「けいおん!」ですが、劇場アニメの公開も控えていますし、一度は終了した漫画も連載再開が決まって、再び盛り上がっています。

人気のあるアニメはご多分にもれず、薄い本(同人誌の事)が沢山作られます。
今年の夏のコミケでも、沢山出回るんじゃないでしょうか。
「駄目だよほむらちゃん。こんなの絶対おかしいよ!」とか絶対に流用するんだろうなあ。
勿論、あっちの意味で・・・。


最近は、漫画や小説などが原作の作品が多い中、敢えて完全オリジナル作品で勝負したスタッフの心意気に拍手をしたいです。

Posted by kanzaki at 2011年02月08日 22:20