2007年10月01日

「HEROES/ヒーローズ」の第1話、2話を見た感想

先日、アメリカドラマの「HEROES/ヒーローズ」について書きました。

●神崎のナナメ読み: 米ドラマ「HEROES/ヒーローズ」のヒロ・ナカムラ役で人気急騰!“マシ・オカ”7年ぶり来日
http://kanzaki.sub.jp/archives/001526.html

スカパー「Super! drama TV」にて、第1・2話の先行放送がありました。
その感想を書きたいと思います。

それぞれに特殊な能力を持った人々を描いたSF番組。
見た感想を単刀直入に言いますと、
「これって、幻魔大戦((1983年のアニメ映画版)なんじゃない?」
と思いました。
かなり大昔の作品なので、殆ど内容は忘れました。
けれど、幻魔大王の死の手が銀河系に伸びており、それ阻止する為、超能力を持つ者が集まって地球を救うために戦うのは、「HEROES/ヒーローズ」と同じような流れですよね。
ニューヨークも舞台の一つでしたし。

また、その特殊な能力を持ったが故に苦悩するところなんて、日本の昔からある特撮ヒーローの王道ですよね。
仮面ライダーなんて、正にその典型。

苦悩する超能力者ドラマだと、「ナイトヘッド」と言う超能力兄弟の話しがありましたよね。
そういや、「HEROES/ヒーローズ」の中にも、ピーター・ペトレリとネイサン・ペトレリの超能力兄弟が登場します(共に空が飛べます)。

国籍や男女関係無く、それぞれが一つの目的の為に特殊能力を駆使するところなんて、「サイボーグ009」ですよね。

特殊能力を持った主人公の話しで忘れてならないのは、筒井康隆先生の七瀬シリーズ。
「家族八景」は、人の心を読みとる力をもったお手伝い七瀬の物語。
七瀬シリーズはこの後、「七瀬ふたたび」「エディプスの恋人」と続きます。
「HEROES/ヒーローズ」にも、同じ能力を持ったマット・パークマンという警官が登場します。

この製作陣は、日本の色んなSF作品を知っているのでしょうかね。
知っていて作製したのならば、それはそれで嬉しいです。
そういったモチーフを現代のアメリカ的センスでリメイクすると、どんな風になるのか見物ですから。

第1、2話は、様々な特殊能力のある登場人物達の紹介編。
まだ、誰もお互いの存在を知りません。
それどころか、ようやく自分の特殊能力に気づき、戸惑っている様子。

ニキ・サンダースなんて、知らず知らずのうちに人を殺し、車のトランクに死体を詰め込んで、遠くの地で地面に埋めてしまっているのですから、今後どうなるやら。
彼女が一番、切羽詰まった状態ですね。
鏡の中にいるもう一人の自分が時折登場しますが、鏡の中の自分が犯人なのでしょうかね。
鏡の中の人物・・・仮面ライダー龍騎みたいだなあ。
そのうち、神崎士郎が「戦え!」と叫びそう。
ニキ・サンダースだけで十分、1クールのドラマが作れそうです。

本人は大変なんだろうけれど、見ている方は笑えるのは、クレア・ベネット。
チアリーダーをしている女子高校生です。
自己再生能力を持っており、飛び降りて骨が折れようが、火の中で身体が燃えようが、身体の一部を切り刻もうが、首が180度反対に回ろうが、どんどん再生してしまいます。
苦悩しているのですが、その自己再生のシーンに笑ってしまいます。
育ての父親が、どうも悪役っぽい感じ。
クレアの特殊能力にも気づいています。
果たして、どうなるやら。

モヒンダー・スレシュはインド出身の遺伝学の教授。
特殊な能力を発揮する遺伝子の研究をしていた父が殺されたため、父の研究と死の真相を追い始めます。
この人は特殊能力はないみたい。
けれど、そういった特殊能力を持った人達を探す手段みたいなものが分かるようなので、この人を通じて全キャラクターが集合するのかな?
ドラマの中で、一番性格がまともなキャラです。

我々日本人ならば見逃せないのが、マシ・オカが演じるヒロ・ナカムラでしょう。
東京で働くオタクサラリーマンで、時空を操る能力を持ちます。
頭蓋骨をパックリと切られ、脳味噌を取られる連続猟奇的殺人犯に間違えられたりしています。
この連続殺人は、後々の複線なのでしょうかね。
ラスボスにつながる手がかりになるのでしょうか。

マシ・オカは日本にいたので、当然、日本の光景が映し出されます。
屋上でサラリーマン達が一斉にラジオ体操していたのには笑った。
飲み屋なのですが、パフィーの歌(これが私の生きる道)が流れていました。
やはり向こうでは人気があるのでしょうか。
また、ステージ上で、日本人(中国人だと思うが)が、バックストリートボーイズの「I Want It That Way」を歌っています。
本当に歌っているのではなく、原曲にあわせて、まるで歌っているかのように口や身体を動かします。
これの元ネタは、「Asian Dudes Singing Backstreet Boys」。
どんなものかは、下記の動画を参照してください。

●Asian dudes singing Backstreet Boys
http://www.thatvideosite.com/view/3.html

ちなみにこのデュオの名前は、「Backstreet Boys」ではなく、「Back Dormitory Boys」。
モトローラChina が彼らのビデオを携帯電話のプロモーションに採用したところから火がついたとか。
それをドラマの製作陣が知っていたんでしょうね。

飲み屋の外の繁華街は看板ではなく、色んな色の垂れ幕(のれん?)が上から吊るされていて、「カラオケ」「ビール」「居酒屋」「そば」「らーめん」なんて書かれていました。
そして、赤い色の旧型MINI、沢山の自転車やスーパーカブが置いてあります。
また、道路の至るところから、白い煙が立ち込めています。
原色の派手なネオン等、雰囲気としては中国の繁華街に近いかな。
間違った日本が、見ていて面白いです。
まあ、頑張った方だと思うし、忠実にしようがどうしようが、作品の本質には関係ないですしね。

このSF作品、結構、グロいシーンが大目です。
特に2話は気持ち悪かったです。
死体やら肉体の切断やら・・・。
予告を見ると、次回もグロそう。
それだけ後半、ハードな展開になっていくと言うことなのでしょうかね。

色んな特殊能力を使って最後、どんな敵と戦うのでしょうかね。
各々の特殊能力は凄いですが、敵を倒すとなると、どれも決め手にかける能力です。
幻魔大戦のように、全員が輪になって、みんなの力を集中してラスボスを倒すオチだけは勘弁。
壮大なので、広げた風呂敷が畳めなくなるのが心配です。

Posted by kanzaki at 2007年10月01日 23:05