2004年08月11日

実写版映画「サンダーバード」【1】

いろいろと仕事でレポートを書いたりして、サイト更新の方がままならない状況だったのですが、ようやく落ち着いて書けそうです。
会社の会長から直接レポートを書いてくれと云われたら、そりゃもう、そちらに集中して書かないといけないもんね。
神ナナで書いているような、お気楽な文体で書けないので、ちょっとストレスがたまっていました。

先週土曜日、ぴとりんさん、あいまいさんと実写版映画「サンダーバード」を観に行ってきました。
その時の感想なんかを書こうかと思います。

大昔、人形劇版のサンダーバードを見ていた方は、懐かしさのあまり見に行くと、ガッカリするかもしれません。
なぜなら、サンダーバードのハイテクメカの活躍は少なく、しかもサンダーバードのメンバーが主役ではなく、子供達3人が主役だからです。
人形劇版より以前のお話し・・・エピソード0という感じです。
映画のイメージとしては、「スパイキッズ」「グーニーズ」、ついでに悪い大人をギャフンとさせる点では「ホームアローン」なんかを連想させます。
ハリーポッターの主役達3人のSF版と云ってもいいかも。
そういう、キッズ達の活躍に、サンダーバードのエッセンスを加えたようなものです。

サンダーバードは、父親ジェフ・トレーシーと息子達が、世界各地で起こる災害、被害から人々を救出するお話しです。
しかし実写版は、最初ぐらいしか救助シーンが無いし、本来の主役である兄弟達の活躍が殆どありません。
本編は、末っ子のアラン・トレーシーが主役。
彼は、サンダーバードの一員として認めてもらえていない子供です。
快活で夢見がちの子供ですが、突っ走る性格が玉にキズ。
そんな彼が、チビでメガネを掛けた天才ソーレン・フルトン、元気でスポーツ万能、そして不思議なサイキック能力を使えるティンティン(人形劇版のミンミン)の2人と共に、敵の罠にはまって宇宙で身動きが取れないサンダーバードの正規メンバーに代わって、サンダーバードのメカを操って悪い奴らと戦うお話しです。
「なんだよ、それ。サンダーバードじゃないじゃん!」と否定されるかもしれません。
確かにその通りなんだけれど、これはこれで楽しかったんですよ。
映画はたった95分というショートストーリー。
その殆どが、チビッコ3人と、悪役の大人たちの追いつ追われつのサーキットムービーとなっています。
ジャングルでの追いかけっこなんて、サンダーバードのイメージと全くかけ離れていますが、逆に云うと、人形劇ではできないようなアクションが可能となり、スピーディーな感じがします。

上映開始前、スクリーンには、スパイダーマン2の主題歌を歌うT.M.Revolutionの「Web of Night」のプロモーションビデオが映し出されていました。
彼は今度、「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」オープニング主題歌も歌います。
なんだかんだで、流行り廃りのある業界で生き残っていますね。
歌も上手いしね。
本編上映開始!
最初、邦題が写しだされます。
下には、字幕「戸田奈津子」と書かれています。
この人が字幕をやった映画は、基本的に売れ線で、ハズレが少ないですよね。
そんな訳で、ちょっと安心しました。
ただ、この方の翻訳で気になるのは、メカニックとかSFっぽい翻訳が苦手なんじゃないかと思わせることですね。
小難しい知識を意味も無くひけらかした方が、なんとなく、SFっぽくなるものじゃないですか。
戸田さんは、万人に理解しやすいように翻訳してくれているのですが、SF好きな人にはかえって、まどろっこしく感じるかも。
オープニングは、とてもお洒落なアニメーションと、人形劇版でもメインで使われているBGMで、スタッフ紹介をしていきます。
この2Dのアニメが、ツボに入りました。
ファッション雑誌とかに載っていても可笑しくないような絵柄。
ちょっとお洒落なサブカルチャー系です。
最近だと、キューティーハニーと同時上映だった、「映画・ポータブル空港」っぽい絵柄と云えばよいでしょうか。
外国の映画は、スタッフの名前だけが淡々と映し出されるものも多いので、こういう細かい演出は嬉しいなあ。

「映画・ポータブル空港 公式サイト」
http://www2.cutiehoney.com/html/porta.html

そして本編に入り、しょっぱなは、国際救助隊の活躍シーンから始まります。
油田火災シーンで人を救出したり、鎮火をさせるため、サンダーバード1号、2号が活躍します。
CGで作られたスーバーマシンは人形劇版に比べて、重量感がなく、表面がツルツルで綺麗過ぎなように感じました。
CGらしく、もの凄いスピード感や、アクロバテックなカメラアングルで姿を映し出します。
人形劇版は、マシンが汚れた感じに処理されていましたよね。
激務を耐え抜いて使いまくられているみたいな。
あのウェザリングがいいんですよね。
ミニチュアを天井から糸で吊っているせいで、アクロバットな動きが出来ないけれど、逆にドッシリとした重量感を与えていました。
けれど、実写版のCGで、2号の周りを1号がバレルロールで飛行するシーンとかは、なかなかかっこ良かったです。
スピード感がありますね。
驚いたのは、父親のジェフまで現場で活躍していることです。
人形劇版は、基地で指示を出すだけなのに、とてもアクティブです。
それ故、メンバーの息子達の活躍や、キャラの描きが薄いんですけれどね。
それと、救助隊の服装が、銀色の宇宙服みたいになっていたのは、がっかりしました。
やはり人形劇版の、青い服を着て、タスキみたいなものを肩からかけて、頭にはキャップをかぶったイメージがあるので。
あの服装は、格闘とかアクションには不向きだけれど、知的でクールに活躍する彼らにはお似合いでした。
それが、ただの銀色の宇宙服・・・。
そういえば、その最初の火災での活躍風景ですが、全国にTV中継されていました。
人形劇版は、カメラ探知レーダーとかを使い、自分達の秘密漏洩防止の為に、いろいろとやっていたのに、今回は全世界に堂々と活躍を見せ付けているのですね。
この辺も、昔との大きな違いかな?

子供達の他に、注目すべきお気に入りのキャラクターがいます。
救助隊の外部メンバーであるレディ・ペネロープと、執事兼運転手のパーカーです。
ペネロープ役のソフィア・マイルズは綺麗で、日本人好みな容姿です。
貴婦人のように事件を解決します。
あくまで上品。
そして身に付けるものは、すべてピンクで統一。
可愛らしさの残った容姿と、抜群のスタイル(劇中で曰く「ブラのワイヤーが不要なほどのスタイル」)。
レディとしてふるまっていますが、チャーリーズ・エンジェルも真っ青の格闘もこなします。
けれど、あくまで上品。
あんまり、カッカッとせずに活躍するのが良いんですよねぇ。
台詞も上品でお洒落。
そして、彼女の乗るFAB1(ピンク色の車)を運転するのが、パーカー。
人形劇版のパーカーと容姿が似ていますね。
普段は、ペネロープ同様に、冷静で上品な老人の執事ですが、大好きなスポーツチームが勝ったと分かると、子供のようにはしゃぎます。
敵の大男相手に格闘するシーンとかもあり、なかなか大活躍していましたよ。
実は昔、天才的大泥棒で、金庫破りも得意なんです。
はっきしいって、サンダーバードのメンバーであるジェフの子供達よりも、ペネロープとパーカーの方が活躍しているし、キャラも立っています。
ペネロープとパーカーを主役にした映画が作れるぐらい魅力的。
随所にネタを散りばめて活躍する姿は楽しいです。
その大人二人(あと、メカニック担当のブレインズ)が、後半、サンダーバードを操縦するキッズ達をサポートします。
彼女達の乗るFAB1(ペネロープ号)は、変形して空を飛んだり、水上を移動出来たり、サンダーバードのマシンより活躍していました。
随所でフォードの車ばかり登場したので、フォードが製作した車なのかな?
丸目のヘッドライトは、新型のローバーミニみたいな感じですね。

サンダーバードのメカニック担当のプレインズは、「ER/緊急救命室」のグリーン医師を演じたアンソニー・エドワーズ。
この映画の登場人物で、唯一、私が知っていた役者です。
人形劇版と違って、ドジッ子な感じですね。
しゃべり方が、息子のソーレン・フルトン同様、ドモリ癖があるのが特徴。
敵の親分フッドの念力で、勝手に身体を動かされた時の動きはカクカクしていて、劇中でも「人形みたいな動きだなあ」と笑われます。
きっとこの台詞は、元々サンダーバードは人形劇だから、そのセルフパロディなんでしょうね。

そんな訳で、まだ書き足りないので、次回へ続きます。

Posted by kanzaki at 2004年08月11日 22:52 | トラックバック (0)
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