井之脇海さん、松本穂香さん、山崎育三郎さん出演の映画「ミュジコフィリア」を観てきました。
●映画『ミュジコフィリア』公式サイト
https://musicophilia-film.com/
映画『ミュジコフィリア』予告編【11月19日全国ロードショー】
すべて京都で撮影したそうなのですが、これが美しい映像なんですよ。
観光地としての京都ではなく、そこに住む人達の目線で観た京都。
この映画で一番印象的な「鴨川」をはじめ、素敵な場所が映画に映し出されます。
コロナ禍なので、なかなか西日本へ行く機会が無いのですが、こうして映像で楽しめるのは嬉しいですね。
いたるところの風景が「光」で印象的に照らし出されていました。
これが美しいのですよ。
観光地ではない場所も、時代を超越した和の美を感じさせました。
この作品は「音楽」が中心になるのですが、京都は自然に受け止めますね。
現代的な音楽も、音楽の教科書にのっているようなクラシックも似合います。
街の中の音すら劇術品のように感じました。
原作もありますし、名の知れた俳優さんたちで作られた作品ですから、いわゆる「ご当地映画」とは違うのかもしれませんが、私は京都へ行きたくなりましたよ。
私は東日本の人間ですから、「これが京都人」というものは知りません。
けれど、出演された方々の演技は、自分の好きな町で、芸術を愛して生活していることが感じられました。
※
原作を読んでいないので、私はてっきり「のだめカンタービレ」「動物のお医者さん」とかそういう感じなのかなと予想していました。
実際、最初の方は、変わった人達が主人公を巻き込んで話しが展開していました。
「動物のお医者さん」的な感じがありますね。
ところが後半になるとそういう空気は薄れ、家族(兄弟)の確執とその後の相互理解へと展開します。
変人多めかと思っていたのですが、意外と登場人物たちの心の中は「暗い」です。
本当はみんな笑顔で過ごしたいのだけれど、ちょっとしたボタンの掛け違いで人間関係に問題が出てしまいます。
特に、井之脇海さんと山崎育三郎さんの演じる兄弟の確執は、原因が「音楽」ですが、解決したのも「音楽」でした。
終盤の、音楽を使った家族問題の解決・相互理解のシーンは、派手では無いものの「音楽」なしでは成立しないうまい展開だったなあと思いました。
※
できれば、主人公・漆原朔(うるしばら さく)と、ヒロイン・浪花凪(なにわ なぎ)にもっと焦点をあて活躍してもらい、ラストを迎えて欲しかったなあとは思います。
主人公自身は音楽が嫌いなのですが、天才だと認められています。
天才だと思わせるエピソードはいくつもあるのですが、残念ながらクライマックスでその天才さを発揮するエピソードはないのです。
ヒロインは劇中、素晴らしい歌声で我々を魅了します。
松本穂香さん、歌がうまいんですねえ。
しかし残念ながら、クライマックスでその素晴らしさを発揮するエピソードはないのです。
物語の最初と終わりで変化があったのは、主人公の兄とその恋人だけ。
肝心な主人公とヒロインには、2人が感情を寄りそうエピソードすらありません。
後半、学園祭の準備をしており、主人公はその際に披露する曲の作曲を任されていました。
残念ながら、その曲を披露するエピソードはありません。
もっと、主人公とヒロインが活躍する姿が見たかったなあと思いました。
(そうなると、原作とは異なるのかもしれませんが・・・)
※
映画館の客層を観る限り、松本穂香さんの活躍を期待して鑑賞しにきたのかなあと思いました。
そこまで活躍シーンに割かれている時間は少なく、クライマックスエピソードは蚊帳の外。
主人公の作曲にもっと積極的にかかわり、最後は二人で学園祭で披露するラストにしてほしかったなあ。
なんだったら、現代音楽研究会のメンバーも全員総出で、鴨川全体を楽器にするあのアイデアを活かしたエピソードだったら楽しかったのに。
主人公とその家族の過去エピソードは、割かし端折っており、正直、私には分からないことが幾つかありました。
原作を知っていれば良いのですが、私のように未見の人には「?」な箇所が多かったです。
今回は、このお話しの第一話という感じ。
実際、テレビドラマのような上手な展開で、とても観やすいです。
これからきっと、主人公とヒロインがいろいろと活躍するんだろうなあと感じました。
テレビドラマで良いので、その先も観てみたいです。
※
くるりの曲に「京都の大学生」というものがあります。
京都が出てくる映画をいくつか観て、私には「昔ながらの喫茶店」のイメージがあります。
くるりのこの曲、私の京都観を見事にあらわしています。
※
京都は素敵な場所ですね。
この前観た「きのう何食べた?」でも京都ロケがありました。
●劇場版「きのう何食べた?」を観た感想〜人は些細なひとことで傷つき、たったひとこで救われる
http://kanzaki.sub.jp/archives/004980.html
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