2011年09月04日

松井秀喜選手の「不動心」〜逆境を乗り越えてきたセルフコントロール法

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大リーグで活躍する松井秀喜選手。
彼の野球選手としての功績は、私よりもむしろ皆さんの方がご存知のことでしょう。

●松井秀喜 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E4%BA%95%E7%A7%80%E5%96%9C

産業雇用安定センターの冊子「かけはし」の巻頭言に、広岡勲さんの寄稿文が掲載されていました。
広岡さんは、オークランド・アスレチックス球団広報担当兼環太平洋担当をしています。 
それを読んで、「素顔の松井秀喜」に感心させられました。

松井選手は自身の著書に、こう書いています。

「広く深い心」と「強く動じない心」・・・すなわち「不動心」を持った人間でありたいといつも思っています。

この言葉は、彼の真髄を表しています。

彼は困難に直面した時、「今、自分に出来ることは何か」と自問します。
そして前へ進める選択肢を模索します。

悔やみ、悩み、落ち込む前に、まず前へ進む。
最悪の状況下にあっても、まず出来ることを探す。

松井
「そりゃ、失敗しないことが一番ですよ。
でも、不幸にも失敗してしまったときは、その状況下でやるしかない。
悔やむのはいつでも出来るのだから」

三年連続で三度の手術にも耐え、幾つもの壁を乗り越えてきた裏には、独自のセルフコントロール法が垣間見られます。
それを支えているのが、「不動心」なのです。

松井
「僕は生きる力とは、成功を続ける力ではなく、失敗や困難を乗り越える力だと考えます。
一度のミスも、スランプもない野球選手は絶対にいない。
プロ野球選手として成功してきた人々は、才能だけではなく、失敗を乗り越える力があるのだと思う。
僕はそんな力を身につけたいと考えています。
どんな技術やパワーよりも、逆境に強い力を持った選手になりたいと願っています」

※※※

松井選手の思考方法は、非常に力強いですね。
前向きです。

悔やんでいる間にも、時間は過ぎ去っていき、自分の周りの人たちは前へ進んでいきます。
だから立ち止まらず、その時に出来る最善を尽くす。
それによってピンチ脱出のきっかけを作るのです。

プロ野球選手といえば、ある意味、フリーランスな職業です。
フリーランサーには、仕事に対する選択の自由がありますし、高額収入を得られるチャンスもあります。
しかし、仕事には波がありますから、スランプの時にセルフコントロールをする技術が必要です。

会社員ならば、「社内の人達等に協力を求める」という方法もありますし、最悪の場合、「仕事を辞める」という切り札があります。
フリーランサーにはそれが無いので、自分で解決をしなくてはいけません。

人間ですから、そんな時は心が焦ります。
冷静な判断が難しくなり、解決から遠のいてしまう。
仕事のスキル向上も大切ですが、それ以上に、セルフコントロールの技術を身につけるべきでしょうね。

Posted by kanzaki at 2011年09月04日 23:36