2017年09月23日

タモリさん語録〜「意味をずーっと探すから、世界が重苦しくなるんだよ」

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タモリさん語録には、魅力的なものがたくさんあります。


(1)意味をずーっと探すから、世界が重苦しくなるんだよ

(2)やったことはすぐ忘れる。それが大事

(3)友だちなんて、いなくたっていいじゃないですか

(4)緊張できるような仕事ができるっていうことを幸せに思うことですね

(5)すべてのジャンルで入門編はありえない


(戸部田 誠著「タモリ学」より)



【(1)意味をずーっと探すから、世界が重苦しくなるんだよ】


タモリさんは、あれこれ物事に意味づけするのを否定します。
意味に束縛され、生き方が制限されるからです。


不本意なことがあった際、落胆しても、なにもはじまらない。
それなら、「これでいいのだ(by恩師・赤塚不二夫先生)」と現実を受け入れ、明日からなにをすべきか考える。



【(2)やったことはすぐ忘れる。それが大事】


タモリさんは挫折して落ち込んでも、すぐに立ち直ります。
「こんなつまらないことにこだわっていたのか」と気づくと、かえって楽になるからだそうです。
「同時に、打たれ強くもなる」とのこと。


「人間にとって一番恥ずかしいことは立派になること」と揶揄します。
世間では、反省したり、夢や目標を持つのが立派な人間といいます。
反省したところで、同じ状況が二度と起こるはずはない。
夢や目標が実現できなければ、自分を責めることになり、絶望にもつながる。
それだけ弊害も大きくなるのです。



【(3)友だちなんて、いなくたっていいじゃないですか】


友だちをつくることを否定しているわけではありません。
「人間関係は、ベッタリではなく、ほどよい距離を保っていたほうがうまくいく」と見ているのです。
相手のことは「話せばわかるじゃなくて、離せばわかる」なのです。



【(4)緊張できるような仕事ができるっていうことを幸せに思うことですね】


これは、アイドルから本番で緊張しないための秘訣を聞かれたときに答えた言葉です。
気負わず、ひるまずに自然体で引き受けるのです。


仕事は自然体で引き受け、淡々とこなすのがタモリ流。
「ヤル気のある奴は去れ」という持論は、下手なヤル気は周囲に目が入らなくなり、仕事に支障をきたすからです。



【(5)すべてのジャンルで入門編はありえない】


タモリさんは、住まい・ファッション・食べ物でも、若いうちから最高級のものに接することを勧めています。
頂点を極めれば視野が広がるし、精神的な余裕もできるので、寛容になれるからです。


思い切ってそのジャンルのトップを目指してみる。
その後の人生観や仕事のスタイルも大きく変わります。


※※※


これらを連続で読むと、互いに矛盾している部分もあります。
また、タモリさんを神格化している人をタモリさん自身が否定しているようにも思うのです。
なぜなら、人のための考えではなく、自分が自分らしく生きるための持論だからです。
だから、これでいいのです。


東大生・京大生に最も読まれている「思考の整理学」の外山 滋比古さん。
40代以降の人に、こう語っています。


「忘れる技術を身につけよう」
「40代になったら、知識を詰め込む勉強なんてしなくていい。もっと自然に、楽しく、面白く生きることを考え始めよう」
「他人が考えた知識や思考を真似ることではない。自分なりに考えることを心がけよう」


タモリさんの持論に通ずるものがありますよね。


●【関連記事】40代からの知的生活術とは_〜東大生・京大生に最も読まれている著者・ 外山 滋比古さん(思考の整理学)
http://kanzaki.sub.jp/archives/003923.html

Posted by kanzaki at 2017年09月23日 11:45