2008年05月18日

勝間和代(経済評論家・公認会計士)さんが注目される理由 in 情熱大陸【3】

前回の続きです。

●前回の記事:勝間和代(経済評論家・公認会計士)さんが注目される理由 in 情熱大陸【2】
http://kanzaki.sub.jp/archives/001657.html

久しぶりの休日。
9歳になる末の娘と、前々から約束していたディズニーランドへ行くことに。
娘さんと一緒にいると、ふと心配になることがあるそうです。
経済の成長が終わった日本。
今の豊かさがこれから先、いつまで続くのか・・・。

勝間さんのコメント
「私はある意味、逃げ切れる世代ですのでいいですけれど、子供達が実際に日本にいてうれしい日本にしたいなと。で、孫が生まれたら、その孫に対しての日本を残す必要もありますし」

「未来はあるものではなく、築き上げるもの」・・・彼女はそう訴える。

勝間さんは現在、早稲田大学院ファイナンス研究科に籍をおき、博士号の取得を目指しています。
金融経済の最前線を見続け、生活の効率化を訴え続けている彼女に、日本の育成について聞いてみました。

●質問「日本経済はもうダメなのか?」

⇒「大きな問題は無いんですけれど、やはりじょじょに負けているのは確かなんですね。これまでの一番うまくピタッとはまっていた仕組みというのが、じょじょに疲弊して、必ずしも日本モデルというのが世界の競争の中で最善ではなくなってきている。工業化中心で成り立っていて、積み上げ式の物づくり、上手に作るけれども、情報化でいろいろと仕組みを整えてウワッとやるということにはうまくいっていない。もう一つ完全に負けているのが、男女共同参画です」

・男女共同参画社会とは
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B7%E5%A5%B3%E5%85%B1%E5%90%8C%E5%8F%82%E7%94%BB%E7%A4%BE%E4%BC%9A

男女共同参画社会(だんじょきょうどうさんかくしゃかい)とは、「男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会」のこと。そしてこの理念を実現するために「男女共同参画社会基本法」が制定され、1999年(平成11年)6月23日に公布・施行された。 「男女共同参画」は英語で公式に"gender equality"と表記する。

⇒「この情報化になりますと、体力差というのはあまり関係なくなりますので、女性でもどんどん働ける場所というのは増えてきます。そうすると、同じ男女がいるならば、人材の登用を女性からも行ったほうが全体的に競争が増しやすいんですね。ところが日本は残念ながら、共同参画という点では欧米にかなり遅れをとっておりまして、アジア全体で見ても決していい方ではないんですよ。せっかく教育を受けた女性、能力のある女性の活用が不十分なので、企業業績が悪くなっている実証研究が随分出てきているのです」


●質問「効率化で日本は良くなるのか?」

⇒「なぜ効率化、効率化としつこく言うかといいますと、効率化というのは、小さなインプットで大きなアウトプットを出すことなんです。効率が悪いということは無駄に使っていることなんですよ。エネルギーとか、食料とか、私達の労力を。なので、地球全体の問題で今、環境問題、ワークバランスで何が悪いかというと、地球全体で生み出せる光合成その他によって、自然の成長に対して、私達が必要以上に資源を使いすぎているということなんですね。なので、効率化をすればするほど、本来のワークライフバランスが整いますし、地球環境にもいいはずなんです」

3月下旬。
勝間さんが温め続けてきたプロジェクトが動き始めました。
「未来に向けて種を撒く」のだと言います。

勝間さんが新たに挑む新たなプロジェクト。
その名は「Chabo!(チャボ)」。

●Chabo!(チャボ)- 本で、もっと、世界にいいこと。 | Chabo? / Chabo!について
http://www.jen-npo.org/chabo/

Chabo!( チャボ )とは、Charity Book Program( チャリティ・ブック・プログラム )のこと。
心ある著者たちの厚意により実現した印税寄付プログラムです。

Chabo!に登録されている本が売れると、
その本の著者の印税の20%が 特定非営利活動法人JENを通じて、
世界中の難民・被災民の教育支援、自立支援に使われます。

本屋さんで、このマークが帯やカバーに付いている本を見つけたら、
ぜひお手にとってご覧になって下さい。
本が気に入ればレジへgo! 新しい国際協力のカタチです。

・Chabo!(チャボ)- 本で、もっと、世界にいいこと。 | Chablog!
http://www.jen-npo.org/chabo/chablog/

勝間さんと出版社、NGO・・・三者共同で発展途上国の支援に取り組みます。
仕組みは、著者印税10%の内から2%を災害・紛争地域支援のために寄付する形。

アフガニスタンやパキスタン、スリランカなど、紛争や災害で子供達の教育がままならない国々。
そこに勝間さんが書いた本の著者印税の2割を寄付し、学校建設等を進めるのです。

勝間さんは言います。
「お金をどう使うかは、人生をどう生きるかに他ならない」

お金の専門家・勝間和代さん。
最後にこんな質問を投げかけてみました。

●質問「勝間和代にとってお金とは?」

⇒「感謝の表れですね。お互いの社会の潤滑油として、お金を媒体にしてコミュニケーションだったり、いろいろな価値の流れであったり、感謝の流れであったりと成り立つ。ですので、人に対して感謝を本当は一人一人に言って歩きたいんですけれど、すべての方に感謝を言って歩くことは不可能なので、経済活動・・・お金という形で、やる気、あるいはいただいた価値に応じてお金の流れる仕組みにしたいと思うんです」

以上で放送はすべて終了。

こうやって番組を通じて勝間さんをトレースして分かったことは、「効率化」によって、効率化とはイメージとしては逆の「穏やかさ」が得られるのではないかという事。
実際、彼女の生活は笑顔が多いです。
決して、ストレスをおかしなもので紛らわせていないのです。

これから彼女の著書を読みふけようとしているのですが、その穏やかさを得るための術を体得したいと思います。

Posted by kanzaki at 2008年05月18日 16:28