2019年11月06日

「画業30周年記念 小畑健展 NEVER COMPLETE(新潟会場)」を見た感想〜物凄い情報量に圧倒され、見応えがありすぎて3時間以上も滞在してしまいました

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●画業30周年記念 小畑健展 *NEVER COMPLETE*の公式ポータルサイト
https://nevercomplete.jp/

小畑 健(Takeshi OBATA) 新潟県新潟市出身。
1989年に『CYBORGじいちゃんG』で「週刊少年ジャンプ」に連載デビュー。
以来、様々な原作者とのタッグで多数のマンガ作品を手掛ける。
その活躍は漫画の世界にとどまらず、イラストワークとして数々のコラボレーションも発表している。
現在は「ジャンプスクエア」にて『プラチナエンド』を連載中。


●新潟市マンガ・アニメ情報館
http://museum.nmam.jp/2019/08/02/obatatakeshi/

開催日 2019年9月14日(土)〜11月10日(日)

『ヒカルの碁』『DEATH NOTE』『バクマン。』などの大ヒット作で知られ、その類稀なる「画力」で勝負し続けるマンガ家・小畑健。
出身地の新潟にて、東京会場に続く巡回展がいよいよ開幕します。
30年に渡る画業の日々が導いた境地は「NEVER COMPLETE」。
全ての絵は決して自身にとっての“完成形”ではない。
「目指したい表現はまだまだ描く先にある」――。
本展覧会では、1万5千枚を超えるアーカイブの中から厳選した約500枚に及ぶ原画や資料を展示予定。
色彩豊かな青春ストーリーからダークで重厚なサスペンスドラマまで、画風を多彩に変えるマンガ作品に加え、技法を凝らした緻密なイラストレーションなど、30年間の活躍をご覧いただきます。
そして会場には「NEVER COMPLETE」から一歩先へと踏み出す新作描きおろしも登場。
小畑健の過去、今、そして未来。進化し続ける画力と、それを支える飽くなき探究心を本展覧会で体感ください。



「DEATH NOTE」小畑健さん、初の顔出しインタビュー 画業30周年を語る



[Takeshi Obata]小畑健展 NEVER COMPLETE


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(新潟ですので、ニパ子と犬夜叉も)



先日、新潟会場を観に行ってきました。
新潟県新潟市出身の漫画家です。
新潟東高等学校を卒業(在学中から凄かったです)。


新潟出身の漫画家は数多くいますが、多くのヒット作を「現役」で生み出している人はそう多くありません。
まだ50歳ですからね。


今回の展示は、同会場で開催されてきた色んな漫画家の展示会を上回る、圧倒的な情報量でした。
他の漫画家とレベルが違いすぎます。
全ての生原稿をじっくり見入ってしまい、3時間以上滞在してしまいました。


・『ヒカルの碁』『DEATH NOTE』『バクマン。』『プラチナエンド』を中心に、生原稿がところ狭しと掲示されています。
ほぼまるまる1話を展示しているものもあれば、名シーンなどを中心に展示しているものもあります。
『DEATH NOTE』の、主人公が死ぬシーンなんて圧巻ですよ。


・まるまる1話の場合、あまりの素晴らしい生原稿に、読み進めるのが物凄くゆっくりになりました。
他のお客様も同様です。
ここまで、ひとつひとつの展示をじっくり見てしまう展示会は今までありません。


・生原稿なので、原稿の端の部分に「少年ジャンプ編集部」のスタンプとか、鉛筆でページが書いてあったり、文字を原稿に貼ってあったりしています。
驚いたのが、「生原稿に、修正液などによる修正がほぼ無いこと」です。
生原稿なのに、これは印刷したものなのかと勘違いしてしまうぐらい、とても綺麗なのです。
あのシャープな線は、生原稿からしてそうなのです。
本当に美しい生原稿でした。


・『魔神冒険譚ランプ・ランプ』や『人形草紙あやつり左近』の生原稿は、原稿が日焼け(?)して茶色いものもありましたが、『ヒカルの碁』以降の生原稿は紙が真っ白でして、とても何十年も前とは思えないぐらい保存状態が良かったです。
そして、『ヒカルの碁』はかなり昔の作品なのに、この令和の時代でもまったく遜色ない美しい画力でした(ランプ・ランプとかは、やはりちょっと昔のジャンプ色のある絵柄です)。


・私の好きな『DEATH NOTE』は、第一話や主人公のラストなど、多くの原稿が掲載されていて読み応えがありました。
主人公がデスノートを使いはじめの頃、暴走族がトラックとぶつかって死ぬシーンがあるのですが、実際には掲載されなかった、もっとグロいNGな事故シーンの原稿も展示されていました。


・あの「計画通り」の悪い顔の名シーンの生原稿を見ることができてうれしかったです。


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・『DEATH NOTE』の新作読切の冒頭原稿10Pを先行展示していました。
主人公が違っており、デュークとその人物が再会するシーンでした。
続きが観たいですね。


・『ヒカルの碁』は、幼いころから大きくなるまでの成長を段階を追って掲示されていました。
私あまり内容を知らなくて、「平安時代のイケメンなスタンドを使って、少年が戦う話し」と適当に解釈しておりました。
今回の展示は、未読の私でも内容が分かるように、よく考えられた掲示の仕方でしたよ。
カラー生原稿もたくさんありましたが、あまりにも美しすぎて、印刷したものかと勘違いするぐらいでした。


・『バクマン。』は、生原稿を使って、多くの劇中漫画の紹介や、登場人物たちに焦点をあてた内容となっていました。


・最新作『プラチナエンド』は、紙に鉛筆書きしたラフ画とかメモを超大量に展示していました。
このラフ画とかメモが、漫画を生み出す源たるパワーを感じ、とても興奮しました。


・モニターで、展示している大型オブジェ的な絵を描いている動画を公開していました。
CGやエアブラシを使っているのかと思ったら、カラー原稿はコピック(イラスト用アルコールマーカー)を使っているのですね。
あれだけ美しいグラデーションをコピックで描いているなんて、すごいなあと思いました。
今って、パソコン上で彩色する人が多いのですが、手描きなのに、CGより緻密で精確な美しさは脅威です。
モニターで制作過程を見て、実物の作品を目の前で見ても、「とても手描きとは思えない美しさだ」と驚きました。


・モニターでインタビューも公開していました。
印象深かったのは、学生時代に「サラリーマンになる自分のイメージより、漫画家になる自分の方がイメージできた」と語っていたところです。
やはり若いころから、漫画家としての自信があったのですね。


・来場者がどこから来たのかシールを貼る場所があったのですが、関東から来た人がめちゃくちゃ多かったです。それと海外からも。


・私は『CYBORGじいちゃんG』のインパクトがいまだに記憶にある世代ですが、その時には生まれていない人もたくさん来ていました。
本当、1500円払う価値がありますよ。

Posted by kanzaki at 2019年11月06日 23:00