●『一生、同じ会社で働きますか?』(山崎元 著)より
「転職の基本は猿の枝渡り」
転職活動で一番大切なこと 転職未経験者に向けて、転職について一番大切なアドバイスを一言にまとめると、「転職の基本は猿の枝渡りだ」ということだ。
猿が枝から枝へ渡る時には、まず片手で次の枝を掴んで、それから今掴んでいる枝を離す。
転職でもこの要領が肝心だ。
つまり、次の会社への入社を確実にしてから、現在勤めている会社に退職の意思を伝えるということだ。
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入社を確実にするとは、通常は少なくとも先方から採用の確認を何らかの書面でもらうということだ。
外資系の会社であれば、通常「オファーレター」と称する採用の条件を書いた書面に然るべき責任者がサインしたものをもらう。
日系の会社でも、何らかの確認を書面で出してくれるはずだ。
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不採用のリスクが完全に消えたことを確認するのが基本だ。
慎重に過ぎると思われるだろうか?
でも、これくらいでいいのだ。
採用する側の事情を言うと、求めているポストにもっとふさわしいと思われる候補者が急に現れるかもしれないし、あるいは思いもよらない社内の有力者から採用に反対する横槍が入ることがある。
こうした場合に、「何とかならないか」と思うことはあるものなのだ。
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【コメント】
別段、仕事に関わらず、「猿の枝渡り」は有効な手段だと思っています。
現状やっていることをいきなりやめるのではなく、次のことが見つかってから、現状を手放すのです。
才覚ある人ならば、速攻で手放しても良いのかもしれませんが、凡人にはリスクがありすぎです。
現状をやめて手放すことを考え始めたら、今やっていることをアウトプットしてみるのは良いことです。
仕事だったら、やっていることを全て書き出します。
そして、それぞれのやり方についてマニュアル化してみるのです。
それによって冷静に考えられ、今の場所にとどまるという選択肢もありえます。
私は常日頃から、やっている業務・行動記録をデータ化しています。
自分にとっても記録することは仕事のやりやすさにつながるし、人にも伝えやすいです。
文章化・言語化できないで頭の中に入れたままのものは、一生誰にも伝えられませんから。
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