●『最強の仕事術: 残業ゼロで賢く働く 頑張らなくていい ように頑張る本 平凡なサラリーマンこそできる 実践セルフ働き方改革 働き方シリーズ』(葵 あすか 著)より
ここでは話をわかりやすくするために、月曜日の朝にその指示を受け、締切りを金曜日の夕方とします。
まず、一番ダメなパターンを説明します。
それは1週間かけて作業をして、締め切りギリギリの金曜日の夕方に提出することです。
なぜダメなのでしょうか。
その理由は、あなたが完成させた100%が、上司の求める100%とは異なる可能性があるからです。
もし、金曜日の夕方に提出をした提案書に不備があったら、その仕事を完了できたことになりません。
これは仕事が完了したとは言えません。
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大事なことは期限までに完璧な状態で仕上げる必要があるということです。
では、どうするのがいいのでしょうか。
まず、月曜日の朝指示を受けたら、昼くらいの段階で下書きを仮で提出してしまいます。
提案書であれば、パワーポイントにアジェンダと各ページにタイトルと内容の概要だけを作成します。
それを一旦提出し、上司と完成のイメージをすり合わせます。
完成度しては既に15%くらいある感じでしょうか。
もちろん、完成してないので「完成しました」とは言いません。
こんな感じで進めようと思っていますと伝えて、最終の完成イメージのすり合わせをしてしまいます。
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指示を受けた時点ですり合わせをすればいいと考える人もいるかもしれませんが、それはなかなか難しいです。
人は何もない状態からイメージの共有ができないからです。
すり合わせをするためにはどうしてもたたき台が必要になります。
たたき台を共有することで、双方の理解のズレが極限まで少なくすることができます。
認識がずれたまま「清書」をしてしまうと後戻り工程がひどいです。
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下書き段階で完成イメージの共有ができたら、その後70%くらいまで完成した段階で提出してしまいます。
これが水曜日くらいだと理想的です。 その際、「ベータ版」「未完成版」「ver0.8」など未完成であることは、強調をしておきます。
仕事を早く終わらせるポイントとしては、かける時間に対して影響が小さい細部の作業を後まわしに行うことです。
資料作成に関して言えば、エビデンスやデータ、根拠を示す資料の作成がそれに当たります。
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仕事の完成度という視点で考えた場合、50%の完成度までは時間も労力も全体の2〜3割もかかりません。
これはどんな仕事も共通で資料作成に限らないと思います。
完成度と作業時間の関係は、常用対数のグラフみたいなもので、完成度が100%に近づけようとすればするほど作業量が必要になります。
特に90%以降は、全体を通した矛盾のチェックや、細部の作り込みになるため膨大な時間が必要になります。
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早い段階で仮納品してしまうメリットは、納期までに100%の完成度を目指すことに加えて、依頼主である上司に対して安心感を与えるためでもあります。
仕事の指示をしてから、数日間動きが見えないとやはり不安になります。
間違っても進捗を確認されるようなことがあってはいけません。
当然、進捗は常に報告をしておく必要があります。
事前に進捗の報告があればその不安は払拭できます。
70%の段階でも提出をしておけば、双方安心して提出期限を迎えることができます。
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【コメント】
「たたき台」を共有することの利点をわかっていない人が多いです。
なかなか実践しない人も多く、のちのち困ることがあります。
最近は、「せめてメールのやりとりの際、CCで私にも送るように」と指示しています。
方向性を見誤らないようにするには、早めに「たたき台」を作ること。
進捗度合いを共有しておくこと。
そういったことを大切にしています。
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