●『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』公式サイト
https://www.gundam-seed.net/freedom/
監督:福田己津央
声優:保志総一朗、田中理恵、石田彰
【あらすじ】
2002〜03年放送のテレビアニメ「機動戦士ガンダムSEED」、その続編として04〜05年に放送された「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」に続く新たな物語が、完全新作として描かれる。
C.E.(コズミック・イラ)75年、巻き起こる独立運動やコーディネイターの排斥を訴える団体「ブルーコスモス」による侵攻など、戦いはまだ終わらずにいた。
事態を沈静化するべく、ラクスを初代総裁とする世界平和監視機構「コンパス」が創設され、キラたちはその一員として各地の戦闘に介入していく。
そんな折、ユーラシア連邦から独立した新興国ファウンデーションが、ブルーコスモスの本拠地へのコンパスの出動を要請し、合同作戦を提案してくる。
2024年製作/124分/日本
劇場公開日:2024年1月26日
『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』本予告
『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』本編冒頭映像《主題歌「FREEDOM」》
西川貴教 with t.komuro - FREEDOM × 『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』 Collaboration Music Video
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【感想】
かなり前に鑑賞済みでしたが、いろんな情報がオープンになるまで感想を書きませんでした。
どうやら、ガンダム映画で一番の興行収入になりそうですね。
初代ガンダムを観ていた世代だけじゃなく、若い世代、女性、そして幼稚園児まで観客としていました。
「閃光のハサウェイ」、「ククルス・ドアンの島」とは異なる客層です。
「鬼滅の刃」、「スパイファミリー」の客層に近いかな。
今回の映画は、SEEDシリーズ第2作「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」の続きです。
昔、テレビで観ていた人は、終盤の展開にモヤモヤした人も多かったはず。
今回の映画は、そんなフラストレーションをふっとばした、ファンサービスにあふれた内容です。
とても分かりやすい敵を作り、主要キャラとその搭乗モビルスーツを大画面で大暴れさせ活躍させています。
「戦争とは? 平和とは?」みたいなものは脇に置いておいて、ひたすらかっこいい戦闘シーンを描く方向で展開していきます。
作品後半はずっと、ほぼ戦闘シーンのみ。
そのままおしまいという感じで(謎の裸エンド)、とてもスピーディーかつ、やろうと思えば続編をいくらでも作れそうな感じです。
ガンダムSEEDは他のガンダム作品には無い、スーパーロボット的な格好いいポーズやアングルが特徴的です。
最新のCGを駆使して、複雑なデザインと動きで魅了していきます。
何回でも鑑賞にいきたくなります。
尚且つ、ガンプラが買いたくなります(作るとは言ってない。積みプラ、罪プラ)。
複雑な各組織の背景とかもあるけれど、後半の戦闘シーンのお祭り状態の前にはほぼ理解不要です。
劇中、前半で全滅→TV版SEED作品に登場したガンダム達のリファインバージョンに乗って大活躍。
TV版2作目の不遇の主人公シン・アスカは、その鬱憤がこの劇場版で一気に解消。
デスティニーガンダムに再び乗って、物凄い活躍です。
とても明るく真っ直ぐで素直な少年キャラという感じに変化しています。
少年ジャンプの主人公みたく。
明るい部分はTV版だとなかなか出せず、怒りの方が強かったですからね。
本当は、キラよりも主人公なんだなあと。
劇場版のデスティニーガンダムの暴れっぷりは見ものですよ。
最後は、主人公:キラ・ヤマトと、ヒロイン:ラクス・クラインの2人が乗る「マイティーストライクフリーダムガンダム(長っ)」で敵をやっつけるという、すごくシンプルな展開です。
最後、ラスボスモビルスーツも男女2人乗りなので、良い対比になっていました。
他のガンダム作品だと批判がありそうですが、ガンダムSEEDは独自路線の世界観なので違和感がありませんでした。
ガンダムSEEDは、リアル要素・ラブコメ要素・中二病要素・ヒーロー要素・エロ要素のごった煮なのが特徴。
コンプラ要素満載でいろんなことに制限をかけていた「水星の魔女」には無い、ある意味劇薬的なところも人気の要因だと思います。
この劇場版は、味方側の「アスラン・ザラ」、敵側の「イングリット・トラドール(ラスボスの女秘書)」という、このSEED世界では珍しくものすごく真っ当なキャラがいるのが良かったです。
この2人が、限られた上映時間内でうまく物語をまとめるのに必要だからです。
アスラン・ザラは、「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」の頃と違い、「迷いがない」。
逆に、キラ・ヤマトは達観した聖人キャラから「機動戦士ガンダムSEED」の頃のような迷い人に戻っています。
ウジウジしているキラを鉄拳制裁で「修正」してやるには、アスラン以外にはこの作品内にいないでしょう。
ものすごく短時間で軌道修正してくれます。
アスラン本人の活躍もさることながら、彼が乗るモビルスーツ「ズゴック」が劇中で一番のインパクトです。
前半の味方全滅という不穏な空気を一気に突き破るのが、この赤いズゴックでしたからね。
しかも、水陸両用モビルスーツなのに空を飛んできやがる。
大昔の漫画版のオマージュなのか、水陸両用なのに宇宙へ行ってからもめちゃくちゃ大活躍します!!
初代ガンダムに登場したジオン軍モビルスーツのリファイン版は、このSEEDシリーズにたくさん登場しますが、この「ズゴック」だけはまんま「ズゴック」という名前なんですよね。
しかも、このズゴックの中に「インフィニットジャスティスガンダム弐式」が隠されているという、ものすごい設定!!
どうやったら、ジャスティスのあの体型をこの水陸両用モビルスーツの中に突っ込めるのだろう。
過去のフルアーマーガンダム系には無い意外さ。
しかも、めちゃくちゃ強いのよ。
バンダイさん、いつかはジャスティスが中に詰まったズゴックのプラモを販売してほしいですよ(多分、ギミックに頭を悩ますでしょうが・・・)。
しかも更に後半、ズゴックが頭から被っていたメカは、「機甲戦記ドラグナー」に登場したD-1専用の支援ユニット「キャバリアー0」のオマージュですよね。
この作品内のズゴックはやりたい放題でいいぞ!!
なんだか最後は、ズゴックのことしか書いてませんが、とにかく満足度の高い作品でした。
また観たいと思いますよ。
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