2024年06月04日

スケジュール管理は「曜日」を意識すること

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●『マネジメントを「仕組み化」してチームの生産性を高める 課長1年目のExcel術』(林 学 著)より


受注したら、商品を発注して終わり、といった場合もありますが、ビジネスではお客様から、進行表の提出を求められることが非常によくあります。


しかし、この進行表の提出からして遅れ気味、ということが少なくありません。  
理由は、「面倒」だからです。  


これは本当に気をつけていただきたいポイントなのですが、ダメな会社、ダメなマネージャーほど、しっかり管理しようとして、あれこれ管理用の文書をつくらせようとします。


しかし、その作成には時間が必要なのです。
部下の仕事時間のうち「管理されるための時間」が多くなればなるほど、成果を生むための時間が減ることになります。
いくら管理したって、行動量が減っては成果は上がりません。

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圧倒的多数の課長が行うべきことは、ガントチャートのような大規模プロジェクトを管理するツールを使うことではありません。
管理ツールが本格化すればするほど、管理に要する時間を取られてしまうからです。
それよりも、部下の進行表作成の手間を軽減できるフォーマットを作成するほうが現実的です。

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ビジネスの時間の進み方は、通常のカレンダーとは異なります。
通常のカレンダーでは1週間は7日ですが、ビジネスが動くのは営業日。
週休2日制が当たり前の現代では、1週間は5日しかありません。
そして、この日数感覚のずれが、スケジュール遅れの大きな原因になっているのです。

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発注者はスケジュールに余裕があるように思わせて、実際には厳しい期限を飲ませようとします(わかってやっているのか、発注者自身も余裕があると勘違いしているのかはわかりませんが)。
特に、年末年始、GW、夏休みがらみは要注意。


見積書の提出を求められ、4、5日後の期日を提示されたときなど、実際には間に三連休が入っていて、しかも、連休明けに出張が入っているといったケースなどです。


人間は、日付の引き算で時間をイメージしますが、営業日で考えると、意外にこれが失敗の原因だったりします。
こうしたミスを防ぐためにも、進行表には日付だけでなく曜日も入れておくことが不可欠と言えます。
しかし、そのうまいやり方を知っている人には、簡単なことですが、知らなければかなり面倒な作業のようです。
というのも、遠い先の日の曜日など、誰もすぐにはわかりません。

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そこで、知っておきたいテクニックが、日付データを表示形式で曜日に変えるというもの。


曜日の表示形式の指定は、「aaa」とだけ覚えてください。


曜日欄の列を選択したら、「セルの書式設定」画面を開き、「表示形式」タブで「ユーザー定義」を選び、「種類」欄に、「aaa」と入力すればよいのです。
この表示形式はいろいろとアレンジすることが可能です。
例えば、「aaa」の代わりに「(aaa)」と入力すれば、「(月)」のように表示できます。  


こうして各日付の曜日がカレンダー上で明らかになったら、セルにグレーの背景色を付けて、「この日は非営業日」とわかるようにします。
さらに、祝日や夏季・年末年始等の特別休暇もグレーの背景色に変えてください。


いかがでしょう。
意外に仕事ができる日が少ないことがおわかりいただけるはずです。
それもそのはず、1年365日のうち、休日数は120日前後というのが一般的。
3分の1の日は、非営業日なのです。  


こうして現実的な仕事時間を見れば、「けっこうタイトだな」という気持ちになり、案件の進捗管理にも緊張感が生まれます。
いや、それ以前に、非現実的な進行表をつくらなくなるでしょう。  


また、昔と違って、現在は「第〇土曜」という日付が変わる祝日が多いため、祝日に背景色を付けるのは意外に面倒。
しかし、だからこそ、課全体で使いまわしできる進行表フォーマットをあなたがつくれば、課の生産性が大きく向上するはずです。


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【コメント】


エクセルどうのこうの関係なく、スケジュール管理で曜日(特に日曜、祝日)を気にしない人が多いです。
若い人でも多い。
だから、無理なスケジュールを押し付けてきます。
これを意識するだけでも、だいぶ考え方が変わりますよ。

Posted by kanzaki at 07:09
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