●『心に折り合いをつけて うまいことやる習慣』(中村 恒子, 奥田 弘美 著)より
世間では孤独死した人がいると、やれ「可哀想」だとか「みじめだ」とかまわりの人が大騒ぎしてますが、私はぜんぜんそんなふうに思いません。
私自身は、孤独死大いに結構やと思ってます。
なぜかというと、孤独死するってことは、誰にも迷惑かけずに死んだってこと。
家族に介護の苦労もかけず、病院で医療費も使わず、一人でさっさと死んでいく。
こんなに立派で、スッキリした死に方は他にないのと違うやろか。
だから私は孤独死するのは、まったく怖くありません。
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一人で死のうが、病院で死のうが、人間らしく穏やかに死ねたらそれで十分やと思います。
あれこれ心配して、計画してもしょうがない。
最低限のことを家族に頼んでおいて、あとは自然に任せておいたら気楽でいいと思いますなあ。
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先生は「もともと人は一人で生きていくもの」という大前提で生きているので、 一人になっても何も怖くないし不安でもない。
それが自然だと感じているようです。
かたや私も含めて現代に生きる多くの人は、孤独を非常に怖がり、忌み嫌っています。
必死で孤独にならないようにと他人と「つながろう」「一緒にいよう」としてしまう。
その結果、自分の本意でない付き合いに甘んじるなど、ストレスを倍増させてしまっているのです。
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【コメント】
人間関係はどれぐらいの人数、どれぐらいの深さが必要なんでしょうか。
本当の正解は誰にも分かりません。
死ぬ直前になっても分からないかも。
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映画「PLAN75」は、そういう問題を考えるのにふさわしい作品です。
冒頭で紹介した書籍は、90歳ぐらいまで現役の医者をした人の意見。
なんだか、明るい考え。
一方、下記の映画は、絶望的な考えです。
●映画『PLAN 75』の感想〜我々の暮らすこの現実社会が、既にそういう状況に近づいているのが本当に恐ろしい
http://kanzaki.sub.jp/archives/005179.html
【あらすじ】
少子高齢化が一層進んだ近い将来の日本。
満75歳から生死の選択権を与える制度<プラン75>が国会で可決・施行された。
夫と死別して一人暮らしの角谷ミチ(倍賞千恵子)は78歳。
ある日、高齢を理由にホテルの客室清掃の仕事を突然解雇される。
住む場所をも失いそうになった彼女は<プラン75>の申請を検討し始める。
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私に贅沢は不要だし、華々しい生活にも憧れません。
かといって今のような底辺で、生活範囲の狭い生き方が正しいとも言えません。
望みは「静けさ」と「穏やかさ」。
笑顔で過ごしたいものですね。