●14歳からの「論語」(著:ヤギ ワタル、齋藤 孝)より
邦に道あれば穀す。邦に道なきに穀するは、恥なり。
(憲問第十四)
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孔子の孫で弟子の 子思 が恥とはなんですか、と質問した時、孔子はこう答えています。
「国家に道(道義)があれば、仕官して俸給を受けるのもいい。
しかし、国家に道がなく、道義心のない政治で乱れているのに俸給を受け取るのは、恥だ」。
孔子は 隠者 とは一線を画し、やるべき時には世に出て、お金持ちになることを積極的に勧めています。
やるべき時に行動せず、やるべきでない時に出世やお金を目的に行動することがよくないのです。
そして、両者は恥という価値観で区別されます。
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一九四六年に米国の文化人類学者ルース・ベネディクトが日本を分析して書いた『菊と刀』は、西欧が「罪の文化」なら、日本は「恥の文化」であると断じています。
それは戦後のGHQによる占領政策に影響を与えました。
確かに、「恥を知れ」「恥ずかしくないのか」という言葉には、日本人の姿勢を正す力があります。
処世で迷った時には、恥ずべきことか誇るべきことかという観点で検討するのもいい方法です。
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【コメント】
素直に、かっこいい観点だと思いました。
多くの人は、自分自身の「甘い」・「ゆるい」価値観を正当化します。
普段はそれで良いと思うのですが、人生の岐路でも果たしてそう言えるのか?
多少なりとも知恵や勇気がある人なら、真剣ゆえに人生の岐路で悩むと思います。
そういう人なら、「恥ずべきこと」「誇るべきこと」という考えも受け入れやすいと思います。
真面目な人だからです。
どうか、自分の人生を大切にしてほしいです。
だからこそ、「恥ずべきこと」「誇るべきこと」という考えを尊重してほしいと思います。
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