2004年06月19日

美少女戦士セーラームーン【第36話】

セーラーヴィーナスである愛野美奈子はレイに重大な秘密を告白する。
突然の告白にレイは驚きを隠せないが、戸惑っている時間はない。
敵はますます強くなっているのだ。
レイたちが警戒する中、ダークキングダムの女王クイン・ベリルがついに、前世から求めていたエンディミオン・衛の前に姿を現す!

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ここのところ、テレビドラマがつまらない。
この数年、第一話から最終回まで見続けたのは、「ブラックジャックによろしく」「TRICK」「スカイハイ」等ごく僅か。
以前は欠かさず見ていたドラマを何故、見なくなったのか?
まあ、そこら辺の話しは置いておいて、ドラマを見なくなり、その代わりに特撮番組を欠かさず見るようになりました。
最近の特撮は、ストーリーも俳優もレベルが高く、大人の鑑賞にも耐えうるものになってきました。
そんな訳で、新しいカテゴリー「特撮」を設けまして、毎週放映している番組の感想なんかを書いていこうと思います。

今週のセーラームーンは前半が、うさぎと衛のいちゃついたデートの模様が中心。
後半は、セーラームーンの新フォーム「プリンセス・セーラームーン(以下、Pムーン)」の活躍を描いています。
脚本家の小林靖子さんの良いところは、ストーリーを崩壊させず安定した構成を組み、登場人物の心情を細やかに描くところですね。
その対極にある、無頼派の井上先生も好きではありますが(笑)。


アイドル・愛野美奈子は、死に至る病に侵されており、コンサートのステージ上で倒れてしまいました。
彼女は実は、セーラーヴィーナスだったのです。
うさぎだけが、その真実を知りませんでした。
セーラー戦士4人は、美奈子が入院している病院へ行きますが、面会謝絶の為に会うことが出来ませんでした。
その帰り道での会話。

うさぎ
「あ〜あ、お見舞いして励ましたかったなあ。
せっかく美奈子ちゃんが仲間だって分かったのに、何も出来ないなんてさあ」

亜美
「前から私達とは距離を置いていたから」

うさぎ
「私も大ファンなのに、全然、気づかなかったもんなあ
みんなヒドイよ!
教えてくれないなんて。
どうせ私が、ミーハーなことをすると思ったんでしょ!」

一同、沈黙。

亜美
「ごめんね」

うさぎは、ちょっと間を置き・・・。

うさぎ
「多分、してたと思うけどさっ!」

口を尖がらせて先に歩いて行きます。
それを見た亜美、まことも、笑顔で後を付いていきます。
レイだけは、神妙な面持ちで、背にした病院へ振り返ります。
ここの、うさぎの態度が面白かったです。
他の仲間を怒っているけれど、でも怒りきれない。
そんな微妙なところを巧く現していますね。

別のシーン。
うさぎとの衛デートシーンでの一コマ。
ショーウィンドゥに、綺麗な懐中時計「ムーンフェイズ」が置かれています。
金色の本体、金色のチェーン、ちょっと古めかしいアナログな針時計。
うさぎは、それを見つけ「へ〜、なんかいいなあ、これ」と笑顔。
うさぎは、何も気づかずに先へ歩き続けている衛に顔を向けます。

うさぎ
「ちょっと! これ、見て! ねぇってば!」

声をかけますが、衛は気づかずに歩き続けます。
そこで、うさぎは「こらーっ!!」と大声。
ようやく、衛は気づきましたが、街を歩く人々もその声に振り返りました。
衛は恥ずかしそうな顔で、うさぎの元へ駆け寄ります。


「なんだよ、恥ずかしいなあ」

うさぎ
「ちょっと、この時計いいかなって・・・」


「お前さあ、何で名前で呼ばないわけ?」

うさぎ
「べ、別に・・・」


「まさか、忘れたとかじゃないだろうなあ」

うさぎ
「そんなことある訳ないじゃん!」


「人の名前、読めなかったぐらいだし」

うさぎ
「そんなの、ずっと前の話しでしょ」


「お前なら、ありそうだからさ」

うさぎ
「何よ! いっつも、馬鹿にして! 人の気持ちなんて、全然、分かってないんだから」

そう怒ってうさぎは、先に歩いていきます。
うさぎは、彼と付き合ってからも、衛を名前で呼べなかったのです。
恥ずかしいのか何なのか、複雑な乙女心でしょうか。
その後、マフラーのお返しと仲直りの為に、衛はその時計をうさぎにプレゼントしてあげました。
最初、私はその場面を見た時、「ま、まさか、タキシード仮面の頃、宝石泥棒をしていたが如く、その時計を・・・」と、一瞬焦ってしまいましたが、そんな事を思うのは私だけでしょうか。そうですか、私だけですか。
そんな、相手を名前で呼べないという感情を後半の複線にしているところが、この脚本家さんの巧いところでもあります。

後半、戦闘シーンが中心。
特撮といえば、採石場での大爆発がお約束ですよね。
最近はあまりありませんが、今回は爆発のオンパレードでしたね。
クイン・ベリルが、四天王の命と引き換えに、自分が前世で愛していたエンディミオン・衛を自分の手中にしようとします。
クイン・ベリルの指が、衛の身体に触れようとした瞬間、セーラームーンの額のアクセサリーが光り輝き、彼女の表情が変化します。
クールで険しい表情。
「触るな!」の声まで、今までと全く違います。
そして、Pムーンに変身。
王宮の階段を降りるプリンセスが、階段途中に立っているセーラームーンに接触すると、Pムーンになる場面。
これはプリンセスが、セーラームーンの身体を借りて姿を現した事を表現しているのかな?
Pムーンに変身してからの表情は、いつもと違い、とても高貴な感じ。
しかし、そこには優しさは感じられず、とても冷たいです。
ベリル達の光線による攻撃に全く動ずることなく、ゆっくりと前を歩いていきます。
たくさんの光線を手にした剣で受け止め、後ろになぎ払います。
なぎ払われてた光線は、地上で大爆発。
後ろで倒れていたセーラー戦士は、とばっちりをくらってダメージを受けてはいないだろうか。
それにしても強い。
そして最後に、剣を空中で星型に斬り、相手へ向けて光線を発射!
剣を相手に向けたまま、「無礼なのは、お前よ!」の声もかっこいい。

これを演じている沢井美優の演技に驚きましたよ。
同じ人間でも、演じ方で、全く別のキャラクターになりえるものなんですね。
いつもの明るい感じも良いのですが、こっちの表情も凛々しくて素敵です。

Pムーンの衣装は、写真で見た時は、大したこと無いと思ったのですが、今回みたいな圧倒的な破壊力と、着ている沢井さんの表情で、こんなにもカッコいいと思えてしまうのだから不思議。
しかし、あまりにも強力過ぎて、他の戦士はいらないんじゃないか?

今回は爆発が多くて、特撮らしい特撮でしたね。
しかもPムーンが強くて、仮面ライダー剣、デカレンジャーよりヒーローっぽかったです。
あまりにも強すぎる存在だから、しょっちゅう登場すると、敵と見方のパワーバランスが崩れてしまうので、今後は要所要所だけ登場して、私達を魅了してほしいです。

今後の展開が楽しみ。
次回の予告で、まことが、うさぎの真似をしていたけれど、まことから見たうさぎって、あんな感じなのね。
笑ってしまいました。

Posted by kanzaki at 2004年06月19日 19:05 | トラックバック (0)
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