2022年03月05日

トヨタにある言葉〜「巧遅(こうち)より拙速(せっそく)」

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●『トヨタで学んだ自分を変えるすごい時短術』(原マサヒコ 著)より


ここで、改めて考えていただきたいのですが、時間を短縮して生産性を上げるには、多くの時間を「考える」ことに費やさなければいけないのでしょうか。
実際、会議を頻繁に行って考える時間を重視する企業も多いように見受けられます。


しかし、結果を出そうとするのであれば、まず「行動」しなければはじまりません。
厳しい受験によって「正解」を求めることが重視されてきた義務教育の弊害なのか、日本企業では、動き出す前にやたらと「正解」を探そうとする人が多いように思います。


そんなことをしていては、いつまで経っても動き出すことができません。
変化の激しいビジネスの世界では、「正解」を探して足踏みしているうちにタイミングを逃してしまうということがよく起こります。
私の周囲にいる「できる人」や「結果を出し続けている人」は、たしかな答えなどわからないまま動き出して次々に目標をクリアしています。


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トヨタには古くから「巧遅(こうち)より拙速(せっそく)」という言葉があります。
これは創業者の考え方でもあります。


巧遅というのは、「丁寧にやろうとして遅くなってしまう」こと。
拙速というのは「拙くてもいいから速く動こう」ということです。


60%でも70%でも、ある程度のカタチになったら、いったん区切って動き出してしまえ、という意味です。


たとえば、上司から「資料を作ってほしい」といわれたら、多少の誤字脱字などは気にせずスピードを優先してカタチにしてしまうのです。
そして上司に見せてフィードバックをもらいながら、最終的に完成に近づけていく、という感じです。


もちろん、ここでも成果にフォーカスし、「そもそも、その資料が爐金を生む資料瓩覆里」をよく考えることも大切です。
お金を生まない資料やクオリティを求められていない資料は、文字の大きさや字体など、細部にこだわる必要はないのです。手間と時間を省くために、できる限り手を抜いてスピードを重視しましょう。


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よく、新しいことをはじめる際、稟議を上げたけれども承認がもらえなかったということがあります。
その理由として「効果が見えないから」というのはよく聞く話で、私自身も経験があります。


提案内容は悪くないはずなのですが、データがなく信憑性が疑われるとき、経営層や上司は不安だから却下したくなってしまうというわけです。
でも、そこで引き下がってはいけません。
こんなときこそ「拙速」なのです。


「データがない状況ですから、ミニマムで実験させてください。その結果で判断していただければ、リスクはありません」と提案をすれば、大抵はやらせてもらうことができました。


このように、新しいことをはじめる場合には、事前調査や準備に時間をかけるのではなく、まずは小規模・低予算でリリースしてみましょう。
するとさまざまな反響や反応が得られますから、その反応を見ながら参考になる意見を取り入れ、ブラッシュアップしていけばいいのです。


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【コメント】


大抵は、さっさと行動した方が良いと思います。
云われてからとか、締め切り間近になってから動くと、主体的に動けませんから。
主体的に動かないと、良い考えや行動ができません。


私は、費やせる期間の全体を100とするなら、最初の20で自分なりに完成させます。
それをたたき台にして、上司や関係者へ提示します。
そこであれこれ修正しています。
質を上げる常套手段です。


70や80になってから提示したんじゃ、大きな方向性の修正ができません。
関係者がそのあとに行う準備に使える時間も少なくなってしまいます。
それにそもそも、自分がこれで完璧と思ったものを全員が完璧だと思う事はありません。
なにかしら、修正は必要になってくるものです。


こういうスタートダッシュのやり方が、なんだかんだで無難なのかと思います。
主体的にやりつつ、実際は自衛でもあったりします。


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「巧遅(こうち)より拙速(せっそく)」は良い言葉だと思います。


ただし命令する側は、受けた側があっという間に提出すると、「まだ余裕があるな」と勘違いして、どんどん命令してきます。
いやいや違うよと。
20で提示しているのは、クオリティを上げるための「たたき台」なんだよと。
それなのに、どんどん命令するから、どんなに高速で処理し、人の手を使っても時間が足りなくなります。


命令する側がこれを理解できていなといけません。
よく、「仕事のできる人ほど辞めていく」と耳にしますが、要因の一つがこれです。
優秀な社員に周りが依存し切ってしまい、負担が増え不公平感が強くなるのです。
Posted by kanzaki at 10:45
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