●1分間菜根譚 差がつく実学教養(4) (1分間名著シリーズ)(著:洪 自誠、齋藤 孝)より
※『菜根譚』(さいこんたん):
中国明代の洪自誠によって書かれたとされる、人生の教訓をまとめた書物。
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original
老来の 疾病 は、 都 て 是 れ 壮時 に招きし 的 なり。
衰後の 罪 は、都て是れ盛時に 作 せし的なり。
故に 盈 を 持 し満を 履 むは、君子 尤も 兢々 たり。
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遠い将来のために今からこれをやろうと決めるのは、簡単なようで難しいものがあります。
『菜根譚』はこう言っています。
「老後の病気は、すべて若い時に 摂生 しなかった報いであり、下り坂になってからの災いは、すべて盛んな時に無理をした罰である。
そこで君子たる者は、羽振りのよい満ち足りた時に当たって、特に恐れ慎むことを要する」
好調な時は問題は目立ちませんが、不調になると一気に表面化します。
つまり問題は不調になったから生じたのでなく、好調な時に芽生えていることが多いのです。
石油ショックによって日本のほぼ全企業の業績が悪化したことがありました。
そんな中でトヨタだけは好決算だったことから、「その秘密は?」と世間の注目が集まりました。
実は秘密などなく、戦後一貫して改善や合理化に取り組んできた結果でした。
トヨタ式を指揮してきた大野耐一氏は「本当の合理化は景気が好調な時にやらないとダメなんです」
「改善や合理化は地面の下に隠れた基礎工事。
日常的には目に見えないが、これをしっかりやっておかないと建物は砂上の 楼閣 になってしまう」と。
地味な対策を日頃から怠らないことが大切です。
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【コメント】
調子の良い時に、将来に対して事前対策を考える。
そういう考えをオーナーではなく、雇われの身の人たちがどれぐらい考えているか?
正直、そんなに割合は多くないでしょう。
最近、「静かな退職」という言葉をよく耳にします。
「静かな退職」とは、文字通り「quiet quitting」の日本語訳です。
会社を辞めるわけではないものの、仕事への熱意を失い、必要最低限の業務しか行わない働き方を指します。
特に20代で割合が高く、46.7%が「静かな退職」を選んでいると回答しています。
次いで50代が45.6%、40代が44.3%、30代が41.6%と続きます。
この数字を見る限り、どの世代も半分近くが、そういう働き方を選択しています。
おそらくその姿勢である限り、その人達からは「調子の良い時に、将来の事前対策を考える」という発想はないでしょうね。
急に出てきた概念なので、これが正しいのかは分かりません。
「定額働かせ放題」を虐げられてきた就職氷河期世代が、職場から消え去っている20年後に正解が出てくると思います。
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