2025年07月18日

完き人(まったきひと)とは常識の人

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●超約版 論語と算盤(著:渋沢 栄一、渋澤 健)より


※渋沢栄一:
「日本資本主義の父」「実業界の父」「金融の父」と呼ばれる。
生涯に約480もの企業の設立・運営に携わる。
約600の社会事業にも携わり、幅広い分野でも活躍。


古典などに見えるところの英雄 豪傑 には、とかく智情意のバランスを欠いた人物が多いようだ。
すなわち意志が強いけれども、知恵が足りないとか、意志と知恵はそろっているが、情愛に乏しいとかだ。


常識的な人とはいえない。
なるほど、一面から見れば非常に偉い点がある。
しかし偉い人と完き人とはおおいに違う。


完き人(まったきひと)とは、智情意が円満に備わった者、すなわち常識の人だ。

社会全体に対する希望としては、むしろ完き人が社会にあふれることを望んでいる。
偉い人の使い道は無限とはいえないが、完き人ならいくらでも必要な世の中なのだ。

若い人に、この平凡な常識を身に付けよというと、反発されるに違いない。
先程の意味で、一芸に優れた偉い人になれといわれれば、喜んでこれに賛成するはずだ。

社会の現実を見てみるに、政治でも実業でも、深奥なる学識よりは、むしろ健全なる常識を備えた人によって支配されている。
常識は偉大だ。


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【監訳者からのアドバイス】


組織や社会が円滑に回るためには、スペシャリストばかりではよくなくて、総合的に考えられるジェネラリストが必要です。
同時に、常識人ばかりでもいわば「円き人(まろきひと)」ばかりになるので、角の立った人もいることが必要だと思います。


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【コメント】


私も常識人でありたいと思っています。
日々、良きことを習慣づけて、黙々と実践しているのもそういう理由からです。


また、基本的に「義を重んじる」方です。
いくら才能があろうが、そういう精神が欠けている人とは距離を置きたいです。


長い目で見れば、常識人であり続ける方が、本人にとっても、また周りの人にとっても良いことなのだと考えます。

Posted by kanzaki at 2025年07月18日 06:59