2025年10月14日

「温故知新」と「巨人の肩」

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●14歳からの「論語」(著:ヤギ ワタル、齋藤 孝)より

「故きを温めて新しきを知る、以て師と為るべし。 」
(為政第二)


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万有引力の法則の発見で知られるアイザック・ニュートンは、物理学、数学、天文学などに大きな功績を残した万能の科学者です。

自分一人の力ですべてをなしたとは決して考えませんでした。
「私がかなたを見渡せたのだとしたら、それはひとえに巨人の肩の上に乗っていたからです」と言っています。

この「巨人」とは、先人たちが長年積み重ねてきた研究や発見、発明をさします。
過去の蓄積があってこそ、広い視野が得られ、新たな発見もできるという意味です。

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孔子の言葉としてよく知られた「温故知新」も、言い方こそ違いますが、やはり 先人たちの知識や知恵などを学んでこそ、初めて新たなものを生み出すことができる ということです。

「古き良きことをわきまえ、新しいものの良さもわかる。そんな人は、師となれる」。

真の創造とは、無から有を生み出すことではありません。
過去の積み重ねを踏まえ、そこに生じた疑問や矛盾を解決しようと考え続ける中から、初めて新しい何かが生まれるのです。

私たちは過去のお陰で今を生きることができています。
それは同時に、私たちは未来のために新しい何かを生み出す義務を負っていることを意味しています。
一人一人が「温故知新」の心で生きてこそ、人類の発展は続いていくのです。

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【コメント】


経験からだけで学ぶと、視野が狭くなるように思います。
頑固になり、新たな考えを受け入れにくい。
一定の年齢になると、そういう傾向にあります。


年齢を重ねると、知らない知識を学ぶのは、確かに億劫です。
頭に入ってこないですし。
出だしでそう感じると、なかなか進みません。


「知識を吸収できる体質」を作る必要があります。


それには、読書が最適です。
私は読む際、気になる部分は線を引きます。
そういう行為を意識して読む読書は、「知識を吸収できる体質」を作るのに適していると思います。

Posted by kanzaki at 2025年10月14日 07:03