●知性の磨き方 (著:齋藤 孝)より
※柳田 國男(やなぎた くにお、1875年(明治8年)7月31日 - 1962年(昭和37年)8月8日)は、日本の官僚、民俗学者。
柳田国男は1875年(明治8年)、 飾磨 県田原村(現在の兵庫県福崎町)の儒者・医師の家の六男として生まれました。
柳田は東京帝国大学を卒業後、農商務省の官僚となって東北地方の農村の実態を調査・研究する仕事に就きました。
これをきっかけに全国各地の風習や口頭伝承に関する資料を 蒐集。
さらに生来的に備えていた抜群の情報処理能力と高い文学的素養を駆使し、独自の解釈を加え、体系立て、叙述するようになったのです。
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1910(明治 43)年に発表した『 遠野物語』は、柳田が岩手県遠野地方出身の民間伝承を同地出身の佐々木 喜 善 という人物から聞き取り、書き残したものです。
柳田の代表作であると同時に、日本の民俗学の始祖となった著作です。
座敷 童子 や神隠し、 姥 捨 伝説などの遠野地方の伝承は現在でも妖怪を描いた漫画などにも登場し、多くの人に知られているものですが、これらは『遠野物語』のなかで著述されなければ、おそらく今頃は忘れ去られていたでしょう。
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『明治大正史 世相 篇』は、柳田にとって同時代人である明治・大正時代の庶民たちの細々とした生活を調べ上げ、分析したものです。
名もなき大多数の庶民たちがどんなものを食べ、何を着ていたのか、どんなことを考えながら生活していたのか、などについては、かつてはほとんど記録が残されませんでした。
普通ならば歴史の中に埋もれてしまう人たちのことを、柳田は「 常民」と呼び、彼らの日々の暮らしの有り様が後世に正確に伝わるよう、細かく調査しまとめました。
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『木綿 以前の事』は、日本人の衣文化について「木綿を着るようになる以前、日本人は何を着ていたのか」という視点から調査したものです。
『苗字の話』は、庶民の苗字のルーツを調べたものです。
自らの探究心にしたがって集めた資料(史料)を読み込み、自分なりの解釈をして分析する。
柳田が実践したこうした民俗学の手法は、誰にとっても真似しやすいという利点があります。
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【コメント】
現在放映中の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。
私が大河ドラマを観るのは珍しいです。
視聴している理由は、侍やお偉いさんの話しではなく、庶民の話し(若しくは商売の話し)だからです。
大昔の普通の人って、どういうことを考えて生きていたのか気になります。
今ならSNSがありますから、誰もがある意味、歴史に考えを刻めます(名を刻むまではいかなくとも)。
今から30年が経過しただけでも、だいぶ世の中は変わるかもしれませんね。
スマホやSNS、アマゾン等のネット通販、電子マネー等、今じゃ当たり前のものも、少し前までは普及していなかったのですから。
ただね、そういうインフラは整備されたけれど、「仏作って魂入れず」(ほとけつくってたましいれず)という感じはありますね。
物事をほとんど完成させながら、最も肝心な部分が欠けている状態を指すことわざです。
もっとも大事なことを、おろそかにすること。
柳田國男のような探究心があれば、庶民であろうと深く充実した生き方になるのではないでしょうかね。
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