2023年09月12日

孤独は流行病

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●『ポジティブ・インパクト まわりにいい影響をあたえる人がうまくいく』(ボブ・トビン 著)より


世界で最も深刻な健康危機が何かを聞いたら驚くかもしれません。
それは、ガンではありません。


オバマ大統領の下で公衆衛生局長官を務めていたヴィヴェック・マーシー博士によると、それは孤独です。


孤独は流行病です。
私たちは、人類の歴史上、技術的に最も他者とつながった時代に生きていますが、1980年代以降、孤独を感じる人の割合は倍増しています。


今日、米国の成人の40%以上が孤独を感じると答えていますが、孤独を感じている人の実数はもっと多いことが研究で示唆されています。
さらに、生涯の親友がいると答えた人の数は、過去数十年にわたって減り続けています。


職場では、多くの従業員が─CEOの場合は半数が─自らの役割のなかで孤独を感じていると回答しています。

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東京大学社会科学研究所の労働経済学教授である玄田有史氏は「日本社会の未来を語る言葉は概して重苦しい」と述べています。
日本社会には、希望と幸福が足りないようです。


玄田氏は、生活と希望に関する国際的調査の結果を分析し、その最大の要因は、友人が圧倒的に少ないことだと指摘しています。
米国と英国では、友人が多いと答えた人の割合は30%を超えていますが、日本ではわずか8%にとどまっています。


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【コメント】


まだ私が若い頃、アメリカ人のイメージは陽気で、肩にラジカセをのせて歩いている感じでした。
ところがいつからでしょうか、アメリカ人でも鬱とか精神的な病で苦しんでいると聞き、本当に驚きました。
だって、全身タイツを身にまとったスーパーヒーローみたいな体格の人が闊歩する街ですよ。
とても、イメージできませんでした。


上記の文章で、「米国と英国では、友人が多いと答えた人の割合は30%を超えていますが、日本ではわずか8%にとどまっています」とあります。
多いと言ったって、3割ですよ。
10人いたら7人は友人が少ないと答えているわけです。
私のような陰キャならともかく、大抵のごく普通の人ですら、国内外問わずそんな感じなんですね。


この状態をどうしたら改善できるかなんて、私は学者ではないので分かりません。
そんな私ですが、お店のカウンター等で働く人とは、ちゃんと目を合わせて笑顔で挨拶を交わすよう意識しています。
ウイットにとんだ会話なんてできませんから、少なくともそれだけは心がけようと。
それだけでも、孤独という呪縛から開放されるような気がします。

Posted by kanzaki at 2023年09月12日 06:53