2010年11月10日

「こんぴら狗」とは〜昔、「こんぴら参り」の代参をした犬がいました

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「にいがた総おどり」の一コマ。


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●金刀比羅宮 - こんぴら狗
http://www.konpira.or.jp/about/dog/dog.html

(抜粋文)
当時、江戸を中心とした東日本の各地からこれらの社寺(伊勢神宮、金刀比羅宮、東西本願寺等)への参拝の旅は大変なことで、当人に代わって旅慣れた人が代理で参拝に行くことがありました。
これを「代参」と言いました。
実は、代参をしたのは“人”だけではなかったのです。
「こんぴら参り」と記した袋を首にかけた犬が、飼い主の代参をすることもあったのです。
袋には、飼い主を記した木札、初穂料、道中の食費などが入っていました。
犬は、旅人から旅人へと連れられ、街道筋の人々に世話をされ、目的地にたどり着いたのです。
金毘羅大権現へたどり着いた犬も、そんなのどかな風習により、立派に務めを果たしたのでしょう。
この「こんぴら参り」の代参をした犬は、特に「こんぴら狗」と呼ばれたのです。


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自分の今をいろいろと考えますと、誰でも憂鬱になってしまう時があります。
そんな時、少しの手荷物だけで旅に出たいなんて思った事はありませんか?

知らない土地に身を置き、「自分とはなんぞや?」なんて中二病全開な馬鹿げた事も、たまにはやってみたいものです。

お金は何とでもなりますが、しかし遠出しようにも時間が無い。
仕事はお金を得る手段だったはずなのに、いつの間にか、毎日の衣食住が仕事中心になってしまう矛盾。
けれど、そういう人が殆どだと思います。

ある日偶然、「こんぴら狗」という上記のエピソードを知りました。
遠くから主人の命に従い旅をする犬。
当然、犬一匹で旅をこなせる訳はありません。
けれど昔の人達のおおらかさ、優しさのおかげで、犬は目的地へ到着したのです。
なんだか、人間の性善説を信じたくなるような内容ですね。
ほのぼのとした映像が頭の中に浮かんできますよ。

ネット時代の現代。
インターネットを通じて「代参」のような事が幾らでもできます。

自分では体験できない事も、ネットを通じて知り合った人等にお願いしてやってもらうことが出来る。
そのお願いしたことを文字だけではなく、音・写真・動画で知ることも出来ます。

自分の知らない専門知識を全く見ず知らずの人に教えてもらえる事もありますよね。
「教えて!goo」とか「OKWave」等で質問すれば、誰かが答えてくれる。
匿名性の高い掲示板だと、お互いの意見・主張をぶつけ合う事もある。
何にしても、今まで新聞・テレビ等のメディアからの一方通行だった「世の中の事実」が、フィルター無しで知る事ができます。

21世紀の今、「こんぴら狗」に取って代わるのは、あなたが今、この神ナナを閲覧しているツールなのかもしれません。
まあ、あんまり便利になってしまっているからこそ、あえて無謀で行き当たりばったりな旅をしたくなってしまうのですけれどね。

Posted by kanzaki at 2010年11月10日 22:37