2014年04月14日

クレームの電話に対する一流の対応術


(ギャグにしているけれど、何気に、これから書く対処法をちゃんと組み込んでいますよね)


雑誌PRESIDENTにて、クレームの電話に対する一流の対応術が書かれていました。


●三流の対応:
三流の人は、「お客さまの使い方が悪かったのではありませんか」とか「今、しかるべき責任者が不在でして」などと責任逃れをします。
誠意のなさを感じ取った顧客の怒りは、ますますヒートアップしてしまい、収まるものも収まらなくなってしまいます。


●一流の対応:
どのようなクレームの電話であっても、顧客が不愉快に思っているのは事実です。
だったらまずは、顧客が不快に思われたことについてお詫びをします。
そうすれば、「この人は私のことを理解してくれている」と感じ、次第に落ち着きを取り戻してくれるようになります。
それに、あくまでも不快に感じたことに謝罪しているだけであれば、仮に悪質なクレーマーであっても、下手に揚げ足を取られる心配もなくなります。



【不快に思わせてしまった事に対して謝罪】


クレームの電話がかかってきたら、「お客さまをご不快な思いにしてしまいましたことを深くお詫び申し上げます」とお伝えします。
ここで謝罪しているのは、クレームの内容についてではなく、あくまで不快に思わせてしまった事に対してのことなのです。


その一言でお客さまは、「自分の不満を理解してくれた」と感じ、ほとんどの場合、お怒りの気持ちを静めていただけるようになります。
そうなれば、具体的なクレームの内容をきっちりお聞きして、的確な対応を取れるようになっていきます。



【「クッション言葉」の活用】


次に、状況確認のステップに移ります。
ここでダイレクトに「一つ、お伺いしたいのですが」と切りだすと、丁寧な言葉であっても、顧客には"命令"としか聞こえない恐れがあります。
火に油をそそぐことは避けましょう。


そこでオススメしたいのが、「クッション言葉」の活用です。


「○○さま、きょうはお電話をいただきまして本当にありがとうございます。
誠意を持って対応させていただきます。
そこで一つ、お伺いしたいのですが・・・」
と語りかけることで、正確な状況確認につなげていくのです。


「呼びかけ」+「クッション言葉」+「お願い」という"公式"は応用が効きます。


例えばお詫び以外にも、使えます。


「お客さま」+「おくつろぎ中に大変申し訳ございませんが」+「席をお移りいただけないでしょうか」

「社長」+「ご多忙のところ恐れ入りますが」+「(お願いする内容)」

「お客さま」+「差し支えなければ」+「(お願いする内容)」


気をつけるのは、語尾を「!」「。」ではなくて「?」で終わらせることです。
「・・・していただけませんか?」などと、決定権を相手に預けることで、「いいですよ」という言葉を引き出せるようになります。



【「えっ!」は禁句】


お詫びに関し、社内で「たらい回し」にすることなく、すぐに対応するのが重要なのは、誰もが認める所です。
しかし、たった一言の対応の誤りで、顧客の怒りを増幅させてしまいます。


それは、「えっ! それは大変申し訳ありませんでした」というお詫びの「えっ!」です。


この発した本人の潜在意識のなかには、「なんだよ、こんなこともわからずに使っていたのか。だから壊れちゃうんだよ。厄介なお客さんだなあ」といった思いが存在しています。


顧客は、自分が小バカにされたことにはとても敏感で、その一言を聞き逃しません。
中には、「えっ!てどういう意味なんだ!」と説明を求めてくる人もいます。


こうなると、上司が出てきて顧客のクレームを全面に引き受けざるをえなくなります。


「えっ!」の他にも、「〜と思います」「おそらく〜」「たぶん〜」という言葉も、曖昧な感じにとられるので注意が必要です。



【後味を良くする】


最後に「申し訳ございませんでした」というマイナスイメージの言葉を繰り返して終わると、顧客も後味が悪くなります。


「今後ともよろしくお願いいたします」
「これからもご意見をいただけますと幸いです」
といったプラスイメージの言葉で終わらせて、気持よく電話を切っていただく、帰っていただく事ができます。


※※※


クレームは怖いです、正直。
何度経験しても、慣れるものではありません。


しかし、上記の「お客さまをご不快な思いにしてしまいましたことを深くお詫び申し上げます」に似たような言葉を使えるようになりました。
それは、母が教えてくれました。
母は、そういった事に対し百戦錬磨ですから。


以前は、クレームの怖さに対し、「怒り」がこみ上げてしまいました。
これでは、「ケンカ」になってしまいますよね。


けれど、「お客さまをご不快な思いにしてしまいましたことを深くお詫び申し上げます」という言葉によって、顧客より前に、まず自分自身の心が静まります。
それによって、冷静に対応できる準備ができます。
是非、試してみてください。

Posted by kanzaki at 2014年04月14日 23:38