4月1日、特許庁は、新しい商標登録を5つ認めました。
「色彩」
「音」
「文字や図形の"位置"」
「見る角度で文字や図形が変化する"ホログラム"」
「文字や絵柄の変化の特徴をとらえた"動き"」
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特に「色彩」に企業は関心を示し、出願は当時、423件と最多でした。
しかし、特許庁は、ほぼ全ての出願に対して、拒絶理由を通知するそうです。
厳しい審査の理由は主に2つ。
「他の商品に使われているものと識別しづらい」
「単純で、ありふれている」
通知された企業は、さらなる裏付け証拠(消費者の認知度アンケートなど)を提出しなければなりません。
4月以降、色彩の商標で認められたものは、今のところありません。
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【ニコンが行った出願戦略】
そんな中、一工夫したのが「ニコン」でした。
4月、デジタル一眼レフカメラの持ち手の位置にある赤色を商標出願しました。
長年親しまれてきた赤色のワンポイントは、もはやブランドの一部。
同じ色を使った模造品をけん制したい。
これが出願の理由です。
単に、赤色を出願しても、認定は難しい。
そこで出願書類では、デジカメ全体の線描イラストの中に、部分的に赤色を入れました。
色を使う「位置」を特定することで、商標登録の可能性を高める戦術です。
「位置」との組み合わせ技により果たして登録となるか、最終的な審査結果が期待されています。
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商標権の存続期間は登録から10年。
しかし、使い続ける限り何度でも更新可能。
登録された商標は同じ分野では、第三者は半永久的に使えなくなる強い権利です。
色彩は消費者の印象に残りやすく、製品と分かち難い。
商標登録が他の企業に及ぼす影響が大きい。
色彩商標は世界でも認めづらい傾向にあります。
そこで企業は、審査の厳しい色彩を避け、使う「位置」を指定することで登録が認められた事例があります。
それが、北海道を基盤とするコンビニエンスストア「セイコーマート」です。
自分の看板を守る戦略として、看板の「色」ではなく、使う「位置」を指定したのです。
特許庁が登録を公表した位置商標は5件。
そのうち2件がセイコーマートが出願した店舗の看板でした。
●セイコーマート
http://www.seicomart.co.jp/
セブン-イレブン・ジャパン、ローソンは、看板の「色」で出願したのとは別のアプローチで成功しました。
こういうのが、「戦略的に頭が良い」ということなのでしょうね。
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ニコンのカメラを愛用している私としましては、是非登録されて欲しいと願います。
一眼レフカメラは、普通の人から見れば、どのメーカーも同じ形・デザインです。
そんな中、あの赤色のワンポイントは、非常にわかりやすいです。
以前のワンポイントは、「T」字型をしていました。
最近は「一」字型で、ぱっとみ、ナイキのロゴみたいでした。
だんだんとシンプルになってきたので、そのうち、赤色のワンポイントは廃止するのではと心配していました。
出願するぐらいですから、廃止はしなさそうなのでほっとしています。
他にカメラで「色」に特徴があるのは、キヤノンのカメラ用レンズです。
高級かつ高価なレンズは、白色をしています。
カメラ業界では、「白レンズ」として有名です。
黒色が普通な世界で、この白色はとても目立ち、他社から差別化できます。
あと、白は黒より、熱の影響を受けにくいですしね。
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