【世界最大級の奨学金プログラム】
2月24日、スタンフォード大学で、世界最大級の奨学金プログラムが創設されることが発表されました。
「ナイト・ヘネシー奨学生プログラム」です。
将来の国際的リーダー育成が目的です。
原資となる寄付金の総額は、7億5000万ドル(約840億円)。
全額が寄付でまかなわれる奨学金制度では世界最大級です。
毎年100人を世界中から選抜し、3年間の学費と生活費を付与します。
1期生は2017年夏から募集し、2018年秋に入学。
スタンフォード大で過去に学んだ留学生は、日本人がトップクラスですが、近年は減少しています。
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【アメリカの学生は、学生ローンに苦しんでいる】
11月、アメリカ大統領選挙が実施されます。
注目は、不動産王ドナルド・トランプ氏 VS バーニー・サンダース上院議員ではないでしょうか。
サンダース氏は、経済格差の是正、公立大学の授業料無償化、国民皆保険の導入、富裕層への増税などをアピールしています。
サンダース氏は、若者・青年層の圧倒的な支持を受けているのが特徴です。
彼らは「ミレニアル世代(2000年以降に成人した世代)」と呼ばれています。
アメリカでは現在、若者たちが多額の「学生ローン」を背負って苦しんでいます。
卒業後、大きな借金を抱え社会人生活を始めなければいけません。
アメリカの大学の学費は日本よりも高く、かつ優秀な大学であればあるほど学費が上がる傾向にあります。
学生ローンを利用する学生は、71%にも上ります。
学生たちのローン負債平均金額は26,000ドル(約314万円)。
あくまで平均なので、1000万円になる人もいます。
卒業生のうちの3分の2は借金持ちな訳です。
そのうち、返済遅延に陥っている人は、3〜4人に1人の割合です。
近年の卒業生のうちの53%は無職。
収入がなければ学生時代のローン返済は不可能です。
アメリカの学生ローン債務残高は凄まじく、残高は約1兆2000億ドル。
借入人口は4,000万人。
クレジットカードや自動車ローンよりも残高が大きいそうです。
これは、共和党が国と州レベルで大学の予算をカットして、授業料と入学金が跳ね上がったからです。
若者は、学生ローンのおかげで、家もマイカーも買えないのです。
経済的自立もできず、3人に1人が親と同居しています。
今後、アメリカを襲う大恐慌は、学生ローンが引き金になると言われています。
アメリカでは、「奨学金」を受給できるのは、ほんの一部だけのようです。
優秀な学生に、返済不要の学費全額または半額免除を与えるというような奨学金のことです。
そういうのはごく一部だから、他は学生ローンを利用するのです。
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【奨学金返済がトラウマになった私】
今回の大統領選挙を見ていると、下流層、低収入層の声が大きいですよね。
トランプ氏を応援しているのは、自分の力ではどうにもできない低収入の大人。
サンダース氏を応援しているのは、学生ローンに苦しむ若者。
アメリカも日本のように、実態は苦しいのですね。
昔は、ドハデで明るいイメージがあったのですが、今は日本と同じく暗い感じです。
私も500万円以上の奨学金を借りていました。
「奨学金」という名前が付いているけれど、実態は、「学生ローン」ですよね。
借りたお金はきっちり返しました。
けれど、辛かった・・・。
もし、返済中に転職・無職などの状態があったら、返すことは出来なかったかも。
そう思うと、ぞっとします。
返済期間中のみならず、いまだに精神的ダメージが強いです。
ローン恐怖症になったし、結婚・子供のリスクを考えて踏み出せず、マイカーも高額商品も買わない。
基本、出費に関しては、シビアというか、怖くて使えません。
本来ならお金を使って、経済に貢献するはずの層だったけれど、殆んど使いません。
奨学金・学生ローンが大恐慌を引き起こすというのは実感として理解できます。
爆買いや購入マインドなんて起こるわけがない。
日本もアメリカと同時に、大恐慌に見舞われるのは、奨学金・学生ローンがスイッチのようです。
もう、そのスイッチは押されているのかもしれません・・・。
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