日本画家・近藤幸夫先生が、ロシアで長期に渡り個展を行います。
その際、作品集をロシアで出版します。
現在、それに掲載する作品をアマチュアの私がなぜか撮影しております。
撮影する前に、先生の作品集をいくつか読みました。
すべて、プロのカメラマンが、高いカメラと機材を使用したものです。
みんな室内で撮影し、照明器具を複数からあてて、影を吹き飛ばす手法でした。
水彩画や油絵ならばそれが正解ですが、日本画で同じことをすると、ものすごく薄っぺらな平面図になってしまいます。
日本画は、岩絵の具をニカワ液と混ぜて着色します。
表面は、家の土壁のような感じです。
よく見ると、顔料はすべて立体的なのです。
ある意味、立体造形物を撮影するような感じで行わないと、その粒子感・立体感が吹き飛んでしまいます。
多灯照明で撮影する人は、日本画を知らない人たちです。
プロのカメラマンでも、そういう過ちをおかしています。
なるべく自然光の中で、岩絵の具へ立体的な影をつけるのが正しいと考えます。
また、金箔や銀箔、アルミ箔などを多様した作品の場合、あえて強調したい部分へ集中的にフラッシュをあててやります。
ちょっと劇薬的な照明により、泊の金属感のある光沢が再現されます。
撮影後の現像も、他の絵画とはちょっと趣が異なります。
なるべく、画材の天然素材感を再現するように調整します。
マクロレンズで原寸大で撮影した実際の写真は、拡大すると、まるで顕微鏡で見た雪の結晶のようになっています。
(上記の写真はリサイズしているので、拡大してもダメです)
そんな感じで頑張っております。
Posted by kanzaki at 2016年08月25日 22:57日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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