2017年09月04日

人はなぜ、お弁当の「松」「竹」「梅」の3つのうち、「竹」を選んでしまうのか?

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お弁当のメニューには、「松」「竹」「梅」の3つのランク分けがよくあります。
多くの場合、「竹」を選ぶお客様が多いです。


松を頼むほどではないし、梅は恥ずかしいという心理からです。
だから、売り手としては「竹」の収益力を一番高く設定しています。


もし売主側が、一番上の「松」をたくさん売りたい場合はどうするか?


方法は、「松」の内容そのまま、値段もそのままで、名前だけ「竹」に変えてしまいます。
同様に、「竹」の内容そのまま、値段もそのままで、名前だけ「梅」に変えてしまいます。
そして、以前の「松」より値段が高い、新たな「松」を設定します。
全体的に大幅な値上げになります。
トータルの売り上げはあまり伸びなくても、新しい「竹(以前の松)」が一番売れます。


同じことを表すのに、表現方法が違うだけで、受けての受け取り方が変わってしまいます。
これを「フレーミング効果」と呼びます。



A:「この手術は95%の確率で成功して命が助かります」

B:「この手術は20人に1人の割合で失敗して死にます」


Aの説明をしてくれた先生に手術をお願いしたくなりますよね。


実はこの2つ、まったく同じことを言っています。
どちらも成功率は95%、失敗する確率は5%なのです。


人はネガティブな事象について、実際の確率より高く起きると思いがちで、より不安が大きくなるのです。
これで儲けているのが、生命保険ですよね。



世の中、人の能力に大差はないように思います。
そんな中でも、明るく楽しく生きている人と、そうでない人がいます。


単に、受けての受け取り方が違うだけのように思います。


そして、商品そのものの良し悪しではなく、心理効果で売り上げをのばしている会社が多いのではないかと。


不安をあおってくる会社や人に対し、自分が不利益を被らないようにどう捉えるか。
これが分かれば、人生って上向きになるように思います。


その辺りは、書籍をあれこれ読んでご報告したいと思います。

Posted by kanzaki at 2017年09月04日 22:40