2018年12月09日

電子レンジで「チンする」と似たような構造の言葉は、江戸時代から使われていました

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(長い駅名は、印刷物を作成する時大変なのでやめてほしい・・・)


電子レンジで「チンする」という言い方は普通に使いますよね。
これは、調理終了の音に「する」を付けて、電子レンジで温めるという意味を表します。


このように、ある言葉に「する」や「る」を付けて、動作や状態を表す言葉はたくさんあります。


・「愚痴る(ぐちる)」は「愚痴を言う」の意味。


・「サボる」は「仕事を怠けること」を意味する「サボタージュ」を短くした「サボ」に「る」を付けた言葉。


・「パニクる(パニックになる)」「メモる(メモを取る)」も同じようにしてできた言葉です。


このような言葉は新しいものと思いがちです。
実は、江戸時代にもありました。


・例えば「茶づる」です。


意味は、「お茶漬けを食べる」です。
江戸時代の小説や歌舞伎にも出てきます。
「今日はちょっと茶づるとしようか」などと言っていました。


(辞書編集者・神永曉さんの解説)



今年も、「誰も使わない流行語大賞」が発表されましたね。


●「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン 新語・流行語大賞
https://www.jiyu.co.jp/singo/


一時的にメディアでよく使われ、それを視聴者が知ったとしても、普段の生活で使うかどうかは、また別ですよね。


「ご飯論法」なんて、この大賞の発表ではじめて知りました。
この言葉を取り上げるなら、まだ「悪魔の証明」の方がよほど使われていたように思います。


情報過多になってくると、昔みたいに影響力のある流行語が生み出しにくいのかもしれませんね。


「チンする」と同じ構造の言葉が、江戸時代にもあったなんて驚きました。
日本語は、こういう言葉を元々つくりやすい構造なんでしょうね。
だから時代が変わろうが、同じルールで生み出される。


大昔の人と現代人の考え方が、意外なところで共通していることに関心しましたよ。

Posted by kanzaki at 2018年12月09日 21:19