2019年10月12日

ひとりの時間に「リストを作り」がおススメ〜ひとりの時間を持つのは、秘密を持つことに似ている

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(アトリエで絵を描いている中、甘いもので休憩をとるのは至福です)

孤独は、人のふるさとだ。 坂口安吾『青春論・恋愛論』(青龍社)


マガジンハウスの雑誌『&Premium (アンドプレミアム) 2019年8月号〜【特集】 ひとりの時間は、大切です。』を読みました。


昔、「ひとりの時間」というのは、ネガティブなイメージがありました。
「ぼっち」とか言ってね。
しかし今は、「丁寧な暮らし」のために必要なものだと感じている人が多いように思います。


記事に中に「人生を深める、ひとりの時間の使い方。」というものがありました。
以下、精神科医・春日武彦さんの解説の抜粋です。



【ひとりの時間を持つのは、秘密を持つことと類似。】


「僕が思うに、孤独な時間を持つというのは、比職で言えば秘密を持つことに近い。
秘密といっても2種類あって、一つは、やましいというか、バレたらまずいというもの。
もうーつが、ことさら隠す必要があるわけではないけれど、あえて言わないというもの」


「例えば、実は家で詩を書いているんです、とか、資格を取ろうと思っている、何かの勉強をしているなどですね。
別な言い方をすれば、その人なりの志というか、ある種のプライドともいえます。
それを持つことで、自分というものを、少なくとも自分の心の内では、集団の中から際立たせているんです」


皆と一緒に遊ぶこともあるけれど、それだけではない。
他人と共有したり、迎合することのない、その人をその人たらしめる給持。
ひとりの時間をつくるというのは、そういった秘密をつくることと似ているのではないかと、春日さんは言うのだ。



【特にやることがなければ、リスト作りがお勧め。】


では実際にひとりの時間に何をしたらいいのか。
詩を書いたり、本を読むなどやることがある人はそれでいいが、もし特別にやることがない場合は、リストを作るといいと勧める。
内容には、特にこだわらなくていいとのこと。


「amazonで今度注文するときにまとめて買いたいものとか、これから自分がやりたいこと、行きたい場所や食べたいものでもなんでもいい。
とにかくリストを作る。
というのは、それほど苦にならない作業だし、ちゃんとリストを作ると意外と達成感があるんです。
さらに言えば、リストを作るためには、自分の生活をいろいろと振り返らなければならない。
そういう意味で、ひとりになって静かに自分の生活を見つめ直すことで、これ、やってみようかな、という事柄と出合いやすくなる。
一度にリストアップする必要はなくて、ふと思いついたときに書き足していくのでもいいと思います」


「人間の一番の楽しみは、ものごとを分類することなのだという説があります。
僕もその意見には賛成で、確かにそうだな、と思います」


分類するためには、いろいろと心にひっかかってくるものを集めなければならない。
それがリスト化であり、その集めたものを分類することで、自分が見えてくるのだ。


「そういうことって、たぶん直接は何の役にも立たないんですよ。
でも、長い目で見ると心が豊かになる。
人によっては本棚の本を並び替えるだけでも喜びを感じるし、食器の置き場所を考えるのもワクワクします」


分類の仕方は人それぞれ。
食器でもアイテム別にするのか、色別にするのか、目的別にするのかなど、自分の方法がある。
集めるだけでなく、分類の仕方にも個性が出てくるのだ。


「また別のことだけど、昔アンケートで人類最大の発明は何か、というのを聞かれたことがあるんです。
そこで僕は箱と答えた。
箱というのは、ものを隠せて、分類ができる。
しかも普通に目の前に重ねておける。
隠す、分類する、整理することができるんです。
仮に世の中に箱というものがなかったら、隠すにしても土に埋めるとか大変になってしまう。
しかも、箱の中身は許可を得ない限りやたら見てはいけないという暗黙の合意が成立していて、それはある種の分類ともいえます。
トンチを利かせた答えとはいえ、なかなか的を射ているのではないでしょうか」


隠すのは秘密を持つこと。
整理・分類するのも個々の楽しみだ。
とすると、ひとりの時間とは、実は箱のようなものといえるのかもしれない。


※※※


「リスト作り」「分類」「箱」いいですねえ。


ものごとを一人で考える際、マインドマップなど、難しい方法がたくさんあります。
やり方が崇高すぎて、気後れする。
下記のサイトを見ると、感心してしまうのですが、自分にはできそうにない。


●みんなの使い方 - EDiT(エディット)手帳 2020|人生を「エディット」しよう。
https://edit-marks.jp/howtouse/?key=cat-idea_503


それに比べてリスト作りなら、単なる箇条書きですから、流儀なんてものはない。
それでいて、ちゃんと書いたとういう結果は残る。
頭の中の考えを整理できそうですね。


お店でコーヒーを飲む際、スマホやPCをいじるのも良いですが、メモ帳でリスト作りを試してみてはいかがでしょうか。
良い時間が過ごせそうです。

Posted by kanzaki at 2019年10月12日 22:03