感情的な人に負けない方法〜その対処法は「やりすごす」
●『感情的な人に負けない本 (ディスカヴァーebook選書)』(和田秀樹 著)より
「どうしてあの人はあんなにキレてしまうのか」と考えれば、「そういう人だから」という答はすぐに出てきます。
すぐにキレてしまう人の心理を考えればさまざまな答を出すことはできますが、「あんなにまで攻撃してくるのはなぜか」という疑問は答の出しようがありません。
「そういう人だ」で打ち切ってください。
したがっていい返したくなったときこそ「ここが我慢のしどころ」です。
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気を取り直して出社しても、相手はおそらくケンカ腰のままでしょう。
いくらあなたが「済んだことは気にしない」と思おうとしても、相変わらず怒りの表情を浮かべたままの人間を見るのはたまりません。
いったいどうすればいいのか、感情攻撃してくる人にはほんとうに悩まされます。
そこで、どんなにガンガンいわれてもいい返さない考え方を身につけましょう。
いい返さないのは自分の負けとか、相手のいいがかりを認めることといった狭い世界から抜け出す考え方です。
それができれば一番なのですから。
そのためにはあっさり降参することです。
「能なし!」とまでいわれても、「そうかもしれませんね」と引き下がってみましょう。
「たしかにわたしが能なしだから、こういうことになったのですね」
これぐらいの静かな言葉を口にできたらあなたの完全勝利です。
相手はあまりの静かな反応に戸惑ってしまい、何もいえなくなります。
というより、不気味な印象さえ受けて、「もういい」と打ち切るでしょう。
怒りの感情は相手もまともに受けて投げ返してくるから燃え上がります。
スーッと吸い込まれてしまうとそれ以上、燃え上がることはありません。
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どういうことかといえば、感情攻撃は仕事ではないということです。
勤務中であってももはや仕事の一部分でさえありません。
ただのパフォーマンス、プロレスの場外乱闘の時間帯です。
そこに生き甲斐を見つけたり熱中したりしてしまうのがあなたを感情攻撃する人ですから、まともに相手をすることはありません。
しかもあなたは攻撃したくないし、できない立場の場合が多いのですから、ここはヘラヘラ逃げて(繰り返します、笑ってはいけません)時間をつぶすしかないのです。
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「アンガーマネジメント」という、怒らない技術というものがあります。
自分が怒らない方法と違ってやっかいなのが、感情的に怒り等をぶつけてくる人です。
その対処法は、「やりすごす」のが一番のようです。
ムッとしてもその気持ちを一拍分くらいでいいので我慢する。
とりあえず心がけるのはそれだけでいい。
ムッとして一拍分黙っている。
それができれば最悪のケースは避けられます。
最初の怒りの感情さえやり過ごしてしまえば、余裕が生まれますから。
Posted by kanzaki at 2021年11月15日 06:56