2024年11月13日

「遺偈(ゆいげ)」という考え

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●『クヨクヨしてしまう人のための「強い心」をつくる禅の教え (扶桑社BOOKS文庫)』(枡野 俊明 著)


わたしたちには、いつでも、どんなときも、「今」を必死で生きて、人生を積みあげていくことしかできません。
それしか、満足感を持って人生に幕を下ろす生き方はない、といってもいいでしょう。


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禅僧は年が明けると「遺偈(ゆいげ)」というものをつくります。


漢詩の形にした、いわゆる遺言です。


いつ、どこで、死ぬかわからないのが人間ですから、年初にあたってそのときの思いをしたためておくのです。  


同時にそれが、命あるかぎり「今」を大事に生きなければいけない、という自分への戒めにもなります。


死は(なるようにしかならないから自然に)おまかせして、「今」に全身全霊を注ぎ込みましょう。


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【コメント】


新年の誓いとか、新年の抱負というものがあります。


しかし、「遺偈(ゆいげ)」という考えは知りませんでした。


これから一年を一生懸命生きるためだからこそ、元日に遺言を書く。
3日坊主になるような誓いや抱負よりもずっと重く、真剣さがありますね。


なんだかんだで、2024年も終盤。
残り1ヶ月半を悔いのないよう、心に「遺偈(ゆいげ)」を忍ばせ、一生懸命生きたいと思います。

Posted by kanzaki at 2024年11月13日 06:59