●『一生、仕事で悩まないためのブッダの教え (知的生きかた文庫)』(アルボムッレ・スマナサーラ 著)より
地震や津波ほどの大災害ではないにせよ、日々の暮らしの中では、さまざまなダメージを受ける機会がたくさんあります。
仕事で失敗した、人間関係がうまくいかなくなってしまったなど、数え上げればキリがありませんね。
もちろん、これらは喜ばしい状況ではありません。
ですが、起こってしまったことは仕方ありません。
自然と同様、仕事や人間関係を思い通りに管理することなど、もともと不可能なのです。
しかしそのとき、自分の精神まで壊滅的なダメージを受けてはいけません。
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自然は管理できませんが、自分の精神は管理できます。
仕事や他人は管理できませんが、自分の精神は管理できます。
この事実を、絶対に忘れないでくださいね。
病気やケガをした人が、たまに私のところに救いを求めてやってきます。
そのとき、私は「たとえ体が壊れても、けっして心が病気にならないようにしてください」といいます。
仮にそれが不治の病であっても、心さえ健康ならば、しっかりと生きることができるからです。
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【コメント】
心が風邪を引かなければ、前へ進むことができます。
どんな状況であってもです。
実際、過去を振り返るに、何度もそうやって乗り越えてきたと思います。
辛いときに心はざわつきます。
ざわつくのは自然なこと。
しかし、その時の感情にしたがって、表情・行動にまで体現してしまったら、その感情が固定してしまう。
私は緊張した時と同じように、その感情に引っ張られないよう、他のことに意識しています。
簡単なところでは、100から3ずつマイナスするのを繰り返し計算します。
歩く時、「右、左、右、左」と足の動きに合わせ、心で唱えます。
そうやって、緊張や恐怖から意識をそらし、正常な思考・行動ができる体制にしています。