2025年03月21日

「落ちこぼれ」の逆の「浮きこぼれ」問題

ukikobore.jpeg

●池上彰の未来予測 After 2040(著:池上 彰)より


23 年度の高校生全体の生徒数は約291万9000人のため、通信制に通う生徒の割合は約9パーセント。
高校生の約 11 人に1人が、通信制高校で学んでいることになります。
なお定時制高校に通う生徒は、約7万400人で2・4パーセントです。


-------------


通信制高校の生徒数が増えている背景には、通信制高校の数自体が増えていることも挙げられます。
03 年に規制緩和で 株式会社による学校設置が認められたことで、 00 年の 44 校から 21 年には183校と、 4倍以上に激増 しました。


-------------


最近日本でも注目されるようになってきた問題として、「浮きこぼれ」というものもあります。


学力や学習意欲が高いために、学校の授業が簡単すぎて苦痛に感じたり、同い年の子たちと話が合わず浮いてしまったりする状況のこと

浮きこぼれの子が、学校に通う意味を見出せずに不登校になってしまうケースもあるため、その場合もフリースクールや通信制高校のほうが通いやすいかもしれません。

日本でも1997年に「飛び入学」制度ができました が、大学なら「高校に2年以上在学した者(またはこれに準ずる者)」、大学院なら「大学に3年以上在学した者(またはこれに準ずる者)」が入学できるという条件のため、飛び級で短縮できるのはたった1年ずつで、 海外のような大幅な飛び級はまだできません。

2040年に向けて、不登校や浮きこぼれなどで既存の学校に通うのが難しい子どもたちも通いやすい、多様な「学びの場」がどんどん増え、誰もが楽しく学べる環境が整えばいいなと思います。


※※※※※


【コメント】


通信制高校に通う子がこんなに多いことをはじめて知りました。


通信制高校で最大規模の高校はN高等学校・S高等学校です。
KADOKAWAとドワンゴが運営しており、2024年5月1日時点で生徒数は28,942人を超えています。
明石家さんまさんが出ているTVCMをよく観ますね。


昭和から学びの場というものは、大まかには変わりません。
しかし、時代は大きく変化しており、学びの場も変わっていく必要がありますね。


問題は卒業して社会に出てから。
社会こそ、案外旧態然としています。


新しい考えで学んだ人たちが、この社会を変えていってほしいと思います。

Posted by kanzaki at 2025年03月21日 07:02