●「選択的シングル」の時代 30カ国以上のデータが示す「結婚神話」の真実と「新しい生き方」(著:エルヤキム・キスレフ、舩山むつみ)より
シングルに対するステレオタイプによる偏見ではなく、孤独感が、独身の人を性急な、質の低い結婚に走らせる例もある 。
こういった誤った理由にもとづいた結婚は、よい結果にならないことが多い。
実際、研究によれば、結婚している人たちは、パートナーがいるにもかかわらず、シングルの人たちと同じくらい孤独を感じている場合がある。
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多くの人たちが、問題の根本にある孤独感に立ち向かうことを避けたまま、パートナーをもつことに頼ろうとする。
その結果、 孤独感はパートナーがいるかどうかとは関係のない、独立した問題であり、その問題の解決策は自分自身のなかに探すしかない ことを結婚後にようやく理解するようになることが、さまざまな研究で明らかになっている。
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意識していないかもしれないが、誰でも、自分の人生におけるさまざまな出来事の損得を計算する。
個人のウェルビーイング(健康と安心) が重要と考えられている個人主義的な社会では、特にそうだ。
計算してみると、 離婚は人の幸福を危うくする一方、結婚はそれほど幸福を約束してくれるわけではない とわかる。
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リチャード・ルーカスらの研究チームが 15 年という年数を費やしておこなった画期的な研究がある。
この研究によると、結婚は一時的に幸福感を増大させるが、2年たつと、たいていの場合、幸福感は結婚式以前の基準レベルに戻ってしまう 。
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リスクを回避する傾向によって、結婚を完全に拒否はしないが、遅らせようとする人たちも多くなる。
しかし、皮肉なことに、結婚する時期を遅らせる人たちのほうが、はるかに離婚率が高い。
32 歳以降の結婚の場合、結婚年齢が1年上がるたびに離婚の可能性は5%高まることが、統計からわかっている。
つまり、若者が離婚を回避したいという理由で結婚したがらず、 30 代になってから結婚した場合、むしろそうすることによって、離婚の可能性は大きくなってしまう。
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どんな経済状況であっても、ほとんどすべてが、結婚制度の崩壊につながっているのは 摩訶不思議としかいいようがない。
世界中のどこでも、独身の人たちは結婚をあきらめる口実を探しているかのようにみえる。
お金を節約するためであれ、もっと稼ぐためであれ、独身の若者たちは結婚を商品と考え、「我慢する価値のあるほどの利益はない」という結論に達する。
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【コメント】
他者の結婚観に口を出すつもりはありません。
当然、幸せは願いますが、おせっかいをするつもりはありません。
お裾分けとか必要ありません。
結婚観には、孤独感(感情面)や孤立感(状態面)という、不安要素の解消が過分にあります。
それでいいんです。
動機づけは必要ですから。
そういや昔と違って、結婚しろとか言わない時代になりましたね。
おせっかいする人もいない。
世の中の考えが変化している一面ですね。
就職氷河期世代が仕事の行動中心になっているのも理由かも。
虐げられてきた世代なので、余裕もなければ、幸福感もない。
おせっかいする心情も湧き上がりません。
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