2004年01月07日

紙の辞書と電子辞書

社会人のみなさんは、紙の辞書って使っています?
なんだか最近、紙の辞書・図鑑を使っている人をあまり見なくなってきました。
(よっぽどの専門書、法律集などは無論、別のお話)
例えば、不意に書けない漢字が出てきたときなんかは、今だと、パソコンか携帯電話で文字入力して漢字変換して調べてしまう人が多いと思うんですよ。
出先で文字を書くとき、携帯電話は、ちょっとした辞書代わりになります。
また、パソコンとインターネットの普及により、調べたいものをネットで検索する事も多くなりました。
大手サイトのgoo、ライコス等では、英和辞典、和英辞典、国語辞典、新語辞典、百科事典のサービスが便利です(無料だし)。
Exciteのテキスト翻訳、Webページまるごと翻訳のサービスも便利ですね(ヘンチクリンな翻訳もしてくれますが)。
ヤフーやグーグルだって、検索して必要な情報を入手する訳だから、ある意味、これも辞書と云えなくも無い。
私個人に限って云えば、辞書関係はインターネットで殆ど事足りています。
インターネットを辞書として使うようになったのは、サービスの充実もありますが、決め手はADSLによる月額通信費固定の常時接続だと思います。
いくら使っても月額固定ですので、接続時間を気にしなくていいです。


一般的には、インターネットで検索の他に、電子辞書も人気です。
最近じゃ、複数の辞書を搭載しているものも珍しくありません。
検索も早いし、キーボード入力も可能。
大き目の液晶とあいまって、なかなか便利です。
新聞によりますと、何と学校でも電子辞書を推薦する学校が増えているそうです。
全国の高校百校に実施したアンケート調査では、16.7%が電子辞書を推薦していると回答しています。
学生が電子辞書を使うのが当たり前になってきていて、学校側が推薦云々しなくても、独断で使っている生徒も多いそうです。
今の子達は、パソコン、高性能携帯電話などで、電子情報ツールに関しては、何も抵抗なしで操っています。
こうも電子辞書がもてはやされ、しかも少子化も進んでいる為、紙の辞書の売上販売数が下がってきても、おかしくありません。
危機感をつのらせた辞典出版業界が異例のキャンペーンをスタートさせたそうです。
「紙の辞書を買って!」 と。
ユーザーが、紙の辞書に価値観を見出せなくなってきたとしたら、淘汰されるのは当たり前です。
きっと先生と呼ばれる職業の人とかは、紙の媒体でしか記載されていない情報が必要な時もあるでしょうから、私はそれに反対なんて全然しませんよ。
辞書というのは、あくまでサポートツールですから、使っているご本人が便利と思うならば、どういう媒体でもいいんですよ。使いやすければ。

辞典出版業界のキャンペーンで分かった事は、情報を発信する側の出版社が、その情報の売り方に関して幼稚であるということです。
だって、電子辞書はこれだけ売れているんですよ!
電子でも紙でも、中に入っている情報の価値は等しいはずです。
けれど、電子の方が使いやすいと思っている人が多いから、電子辞書が売れているだけ。
ふと思ったのですが、電子辞書の中に入っているデータそのものは、誰が作っているのでしょうね?
大元はやはり、紙媒体の辞書を作成した出版社から買ったのかな?
そうなると出版社は、データそのものに対しては、ビジネスを追求しなかったのかもしれませんね。
日本人は形あるものにはお金を払いますが、手にとって触ることの出来ない「情報」に対しては対価を払いたがりません。
弁護士等に相談するだけでも、その会話をした時間に対して請求書が発行されて支払わなければなりません。
けれど、「ただお話をしただけじゃない!」と云って、支払いを拒否する人も多々います。
弁護士じゃなくても、経営のコンサルティングとかでも同じ事が云えます。
出版社も、情報そのものでビジネスを出来るように経営をしていれば、「私たちは情報を作成して利益を生むところ」「その情報の発信方法は時代に委ねる」と考えていたかもしれませんね。
一度逃した魚は大きい・・・・・・。

紙の辞書で困るなあと思うのが「改定」です。
情報というのは、時代によって変化するものです。
法律本でもそうなのですが、こういう改訂があった場合、紙媒体だと、もう一度買いなおさないといけないと云う面倒がありますね。
若しくは、ページの差し替え。
わたしの会社の場合、業者にお金を支払って、バインダーによる加除式の法律本のページ差し替えをしてもらっています。
自分の手でやらないとは云え、面倒なやり方です。
電子辞書も、データがROMに収まったものだと情報の更新が出来ませんが、SDカード等を採用していたりすれば、改定にも柔軟に対応できますね。
インターネット経由で、どこかのサーバーに蓄積されてある辞書をパソコン、携帯電話等の端末で検索する形ならば、自分の使用している端末内の情報の改定、更新をしなくて済みますね。
情報を発信するサーバー管理者側のみが改定作業を行えば、ユーザーは何も手間が要らない。
ひょっとしたら、高い電子辞書を買うよりも、PDAにAirH”を刺して、月額固定の通信費を支払ってインターネットで調べるほうが安くすむかも。

辞書は小説とかと違って、あくまでもツールだと思うんです。
暇な時、ぱらぱらと紙の辞書をめくって眺める楽しさもありますが、基本は何か作業をする際にサポートするツール。
時代が電子媒体を必要としているならば、それが正解なんでしょう。

紙にせよ、電子にせよ、エロい言葉を検索してハァハァするのはやめよう・・・・・・。

Posted by kanzaki at 2004年01月07日 23:16
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