2003年10月19日

セルフサービス式のガソリンスタンド

ガソリンスタンド(GS)でドライバーが自分で給油するセルフサービス式のGSが、2003年6月末で普及率が5%を突破したそうです。
当初は使い方が分からないとか、自分で入れることに不安を持つ人も多く、なかなか普及しなかったのですが、価格の安さや手軽さから、徐々に増加していきました。
GS業界は、人件費削減のためにセルフサービスに切り替えて、価格競争に対応しています。
しかし値下げ合戦が続くと、周辺のGS全体が共倒れになる可能性もあり、果たしてこのままで良いのかという慎重論もあります。

私自身は、ガソリンスタンドで給油することはまずありません。
会社に給油スタンドがあり、市価よりも安く給油できるからです。
しかも給与引きなので、現金も必要ありませんし。
当然、給油は自分でやらないといけません。
けれど別段、難しいものではありません。
会社の給油スタンドの場合、機械に磁気カードを通し、レギュラー、ハイオク、軽油のどれかを選択、その後、給油ガンを手にとって車に注入するだけです。
給油することのみに特化するならば、安くて便利、そして早いです。
ガソリンスタンドで給油したのは、この5年間で2,3回ほどだけです。
ドライブ中にガス欠になった時ですね。
後は、エンジンオイルの交換の時ですか。

日本は、サービス過剰なところがあります。
勿論、悪いことではありません。
店員の接客教育などは、どの国よりもやっていると思います。
サービスも商品の一部と考えれば、その向上は喜ばしいことです。
けれど最近、お客側の考えも変わってきました。
お客というより、人としての価値観の変化でしょうか。
一言で云えば「シンプル」。
必要なものを必要なだけあれば良い。
過剰包装なモノ・サービスに疑問を持ち、「自分が必要以上のものを必要としない考え」。
その観点から言えば、セルフサービスのGSの普及に疑問はありません。
GSはガソリンを補給するためだけに行く所。
余計なガラス吹き、灰皿・マットの清掃、各部分の点検は必要ない。
車を奇麗にするのは自分でも出来るし、ちょっとした各種点検も自分で可能(不具合のあった時だけ、自動車工場へ持ち込み)。
その上で、ガソリンが安く手に入るのならば、何も問題ありません。

日本人は、ほんのちょっと前まで、「自分の姿を本物以上に大きく映す鏡」を欲していました。
何となく意味は分かると思います。
自分を良く見せるものに、そのモノ以上の代金を払っていました。
まあ、気分が良いたわけですし、あの当時は懐も温かったですから。
ガソリンスタンドにも、そういう「自分の姿を本物以上に大きく映す鏡」を求めていたのでは?

シンプルライフ、スローライフに、そんな鏡は必要ないんですよね。
だから等身大の自分が、無理なく映せて実用に耐えるものがあればいいんです。
等身大の生活をするには、少なからず、人任せにしていた事を自分の手でやらないといけない面があります。
でも、苦痛と思わないと思いますよ。
むしろ、「なんでこんな簡単な事をわざわざ人にやってもらっていたのだろう」「なんでこんな楽しい事をみすみす人にやってもらっていたのだろう」と思うでしょう。

セルフGSは海外からの規制緩和要請のため、仕方なくやらされたのですが、丁度良い時期に導入されて良かったのかもしれません。
あなたの生活の中にも、セルフサービスが出来る事ってあると思いますよ。

Posted by kanzaki at 2003年10月19日 22:32
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