神崎のナナメ読み

新三種の神器

小泉首相の施政演説の中で、三種の神器の事を語っていました。
確か大昔は、テレビ、洗濯機、掃除機とかが三種の神器と呼ばれていたんでしたっけ？
その当時の皆が欲しいと思う商品の事を現しているみたいですね。

首相は現代の三種の神器として、

１．カメラ付き携帯電話

２．薄型テレビ

３．自動食器洗い機

をあげていました。

うーむ、なんだかインパクトに欠けますね。
物欲がＭＡＸになって、全員が買いたいと思うほどの強さはありません。
どれも、買いたいという憧れとか、高級なモノという訳じゃないですからね。

まずは、カメラ付き携帯電話。
最近の携帯電話は、殆どがカメラ付きになってきましたね。
ドコモが初夏にリリースするであろう、５０５ｉシリーズでは、カメラの画素数が１００万クラスになるとか。
けれどあの液晶の大きさ（約２インチ）の中で表現する分には、現行の３０万画素クラスで十分なんですよね。
ドコモのｉショットと呼ばれる、写真を相手に送るシステムだと、送る写真の大きさに限りがあり、１００万画素を活かせる大きさの写真は送れません。
１００万画素になると、パソコンを持っている人が、携帯電話からデータを吸い出して表示させない限り、あまり有効ではありません。
最近リリースされたパナソニック、ＮＥＣの端末ですと、パソコンとデータのやり取りをするケーブルを購入し（５，０００円）、各社のホームページからデータリンクソフトを無償でダウンロードして、それを使って携帯電話で撮影した写真、アドレス、メール等を吸い出すことが出来ます。
けれどこれでは、通信会社に通信料が入ってくる訳ではありません。
ｉショットでたくさん送信してもらわないといけません。
しかし、あまり高画質な写真だと、通信料がとんでもない程の金額となり現実的ではありません。
カメラの画素数の向上は、通信会社にとってはあまりメリットも無く、ただ単に、売る際のキャッチコピーとして「うちの携帯電話は、１００万画素ですよ！」と言う為にしかなりません。
普通の人だと、画素数が多ければ多いほど良いと思っちゃいますからね。
ほら、パソコンのＣＰＵだって、１ギガヘルツよりも、１．６ギガヘルツの方が欲しいと思うでしょ？
ペンティアム４の１．６ギガヘルツと、アスロンの１ギガヘルツのＣＰＵをベンチマークテストして、処理性能の比較をすると、大抵はアスロンの１ギガヘルツの方が早いんですよね。
けれど一般層は、ペンティアム４の１．６ギガヘルツの方を選ぶ。
数字のマジックによって。
話しはそれてしまいましたが、カメラ付き携帯電話なんて、最新のモノでも２万円〜３万円の間で機種交換できてしまいますからね、さして憧れの商品というまでには至らないように思います・・・私個人は。

薄型テレビ・・・これは値段がピンからキリまでありますね。
プラズマ液晶とかになると何十万から何百万にまでなります。
有機ＬＥ液晶（ソニーが力を入れている）とか、いろんな種類のモノが開発されていて、確かに生産者も消費者も右肩上がりです。
テレビを観る用途限定で、１５インチ程度だと５万円ぐらで買えるようにもなりました。
テレビは概ね、大きな画面・薄型・液晶という方向に流れているみたいです。
そんな中、私は先月、パソコン用のモニターとして、ソニーの１９インチＣＲＴディスプレイを買いました。
世間が液晶の方へ向かっている中だというのに。
重さが３０キロ近くあり、弟と２人で必死になって二階の部屋へ運び込みました。
セッティングも大変でしたよ。
私はパソコンで、動画関係の処理をするのが好きなので、そんな人にとっては液晶よりも、ブラウン管を装備した昔ながらのＣＲＴディスプレイの方が向いています。
動きのある画像を表現したり、綺麗で正確な色の表現をするには液晶は苦手です。
展示会で、各社の液晶ディスプレイを一堂に陳列してあるのを見たことがあるのですが、同じ画像を表示させているのにも関わらず、みんな表現される色合いとかが違うんです。
これではどれが本当の色なのか分かりません。
何十万円もする液晶ならば違うのかもしれませんが、庶民には関係ありません。っていうか、買えません。
長時間の作業をする際も、液晶の方が疲れますね。
会社の皆が、口々にそう言いますので私だけではないと思います。
まだ発展途上の性能だからこそ、液晶の市場は活気があるとも言えます。
成熟してしまったブラウン管の世界は、あまり注目されていませんものね。
パソコン用のモニターとして液晶を使うのは、一般家庭では便利だと思います。
やはりスペースの問題がありますからね。
ただ、テレビ局の放送を受信して観る液晶テレビは、まだ待った方が良いと思います。
デジタル地上波が開始すると、現行のテレビは使えなくなる・若しくは別途チューナーが必要になってきます。
現行のテレビを電気屋が売る際は、その旨が記載されたシールを本体に貼り付ける義務が出来ました。
消費者が混乱するといけないからです。
どの道、デジタル放送になる事が分かっているのならば、しばらくは待っていた方が良いかと。
デジタル放送受信が可能になったテレビが普及価格になってからでも遅くは無いと思います。
それまでは映りが悪くなったら、テレビを叩いたり・蹴ったりして調子を良くしてあげましょう（昔のテレビはそれで直っていましたよね、何故か）

全自動の食器洗い機については、私は全く無知です。
そんなに食器をたくさん使わないですから。
聞くところによると、手洗いよりも奇麗になるそうですし、あってもいいのかな？？

ざっと見てきましたが、やはり三種の神器と呼べるほどのインパクトはありませんよね。
今年はせっかく、鉄腕アトムが生まれた年なんだし、未来に希望が持てるような、そんなワクワクする商品の登場を期待しています。