火曜日でござる。神崎でござる。
帰宅するなり「水曜どうでしょう」というバラエティー番組のDVDを鑑賞しておりました。
どんなDVDなのか分からない人が殆どでしょうから、またいずれ、神ナナ名物「文章だけで映画やコンサートを丸々説明」をやってみようかと考えております。
本編そのものは既に鑑賞し終わってまして、今回は副音声を聞きながら観ていました。
この番組は、出演者が二人、ディレクターが二人(一人はカメラ撮影も兼任)で製作されています。
副音声の方は、本編の映像を見ながら本人達が、「あの時はこういう意図でやったんだ」とか、丸秘エピソードを語っているので、ファンにはたまらないものがあります。
その中で気になった会話がありました。
放送の一部だけ、いつものディレクターが撮影していないものがあるんです。
その時だけは、本職のカメラマンが撮影しているんですよ。
「えっ? 本職のカメラマン? それじゃあ、いつもは違うの?」
と思いますよね。
実はこの番組、ディレクターが電気屋で売っているビデオカメラを回して撮影しているのです。
ディレクターですから、本職のカメラワークを知っている訳ではありません。
本人は、学生時代に自主制作の映画を撮影したぐらいの経歴。
いわば、撮影に関してはアマチュアですよ。
けれどね、とても画面が観易いんですよ。
淡々と状況を撮影しているので、とても内容が分かりやすいの。
それに対し、本職のカメラマンが撮影した部分は、とても観ずらいのです。
何だか落ち着かない画面なんです。
それはどうしてかという事を副音声でディレクター達が説明していました。
「喋っている人の方へ、ついつい寄りすぎているから」
冒頭でも説明しました通り、この番組は、画面には二人の出演者しか登場しません。
当然、二人だけの会話が多いわけです。
そうすると本職のカメラマンは、話している人の方向へカメラのレンズを向け、更にズームで撮影してしまいます。
そして、もう一人の方が喋りだすと、今度はそちらの方へカメラのレンズを向け、ズーム撮影。
これを繰り返されると観ている方は、「落ち着かない画面だなぁ」と思ってしまうのです。
お父さん達が自分の息子の為に、運動会の模様をビデオカメラで撮影している光景をよく見かけますよね。
徒競走で、いよいよ自分の息子が走る番です!
そうするとお父さんは、可愛さのあまり、レンズをズームにして子供の走る姿を撮影してしまいます。
これでは、みんなでビデオ鑑賞をした際、この時の状況がさっぱり分からなくなります。
確かに走っているのは分かるのですが、どのぐらい速いのか、今、何番目を走っているのか等が分からないのです。
そして、ズームで一度撮影してしまうと、今度はアウトにするタイミングが難しいんですよね。
綺麗に引いた画像に戻すのもまた、職人技なんです。
そういうのが出来ないから、ずーとズーム撮影のままにしてしまうか、タイミングが分からず、ズームとアウトを不自然に繰り返す画像になったりしてしまう。
あんまり寄りすぎては駄目だし、なるべくならば、あまりカメラを弄り回さないで撮影するのが良いみたいです。
私も高校時代に映画を造った事があるのですが、カメラワークを人に任せ、編集作業は自分で行ったのですが、とても使えたもんじゃないフィルムばかりで困りましたよ。
オーバーアクションのカメラワークは、使いにくいです。
そういうアクションみたいなものは、編集でシーンとシーンの繋ぎ方で表現すればいいのです。
今回の「水曜どうでしょう」のDVDでも、そういう事例があります。
出演者の一人に対し、とんでもない事実が告げられます。
しかし、映像として映っているのは、最初と最後だけ。
それ以外は、音声と、その会話の文字のみが映っているのです。
それにより、出演者の最初の普通の表情と、衝撃の事実を告げられた際の表情のメリハリが出るわけです。
途中のじょじょに変化していく表情を見続けるよりも、この方がインパクトがあります。
大げさなやり方で撮影しなくても、編集でいくらでも、表情を強調することが可能なんです。
このディレクターさん、素人のはずなのに、とても良い絵を見せてくれます。
お陰でテレビを観ている私も、その番組の中に入って、自分の目と耳で、出演者の会話を現場で見ているように感じられるのです。
一方、プロのカメラマンの方は、懲りすぎて駄目なんですよ。
状況が分かりずらい。
私は、「懲りすぎた絵は、かえって作品を駄目にしてしまう」という事を知りましたよ。
視聴者が理解して楽しむ為には、冷静な絵が必要なんです。
文章も同じような気がしました。
あんまり過度な表現、特にネットだと、2ちゃん用語が横行していますが、そんなモノを使って誤魔化さなくても、書かれている内容が良ければ、淡々とした文章で事実を告げていけば、それで読者は理解してくれるものだよなあと思いました。
私の場合、本編よりも、小ネタの方へ力を振り注ぐ癖があるので、これはイカンなあと反省するばかりです。
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