神崎のナナメ読み

今、自分にとって「かっこいい」事

私はモノを持つことにストレスを感じる人間です。
昔は、「新造人間　キャシャーン」ならぬ、「物欲人間　神崎」でして、そりゃあ宇多田ヒカルの旦那もビックリな人間でしたよ。
そのコレクションの数々をここで書きますと、かなり皆さんが引くと思うので、秘密にしておきます(お

当時はコレクションする事が目的であり、その購入したものを使って何かしようなんて事はあまり考えない人間でした。
ビデオテープだって、目的の番組が録画できれば、それで安心してしまい、二度と観ることはありませんでした。
いつしかそれが、とても不毛で、不健康な生活に思えてきました。
ちょうど、スローライフやシンプルライフなんて事にも興味が出てきまして、物理的なもので心を満たす事にあまり興味が無くなってきたのです。
いや、ちょっと違うな。
買うことは買うけれど、それに対してちゃんと使ってあげる気持ちが出てきたと云うべきでしょう。
だから購入の際は、「本当にそれを買って、自分が幸せな姿が想像できるか?」という事を考えるようになり、はっきりとしたイメージが浮かばないのならば、買うのを控えるようになりました。
最初の頃は、意味もなく集めたコレクションの数々を捨てても、すっきりした空間に「寂しさ」を感じてしまい、また別のモノを集めて、またそれを捨ててという一進一退を続けてきましたが、それでも少しずつ進歩していき、今じゃ自分の持ち物は殆どありません。
その何も無い空間こそが、「かっこいい」と感じるようになったのです。
かといって知的好奇心等を失ったのかと云えば、それにはNOです。
そういった事は、パソコンとインターネットに集約しました。
全て、デジタルデータとして扱えるので、形としては増えません。
幾ら私が、モノを捨てる事に熱心に取り組んでいるからと云って、心が全く痛まない訳ではありません。
だから、パソコンでデジタルデータとして扱えるようになり、モノを捨てるという行為が減ることは、非常にありがたいです。

今日もせっせと捨てる準備をしていました。
大物は、スノボの板、車のスキーキャリア。
スノボの板は二枚持っていて、今回捨てるのは、完全に使い切ってボロボロな方です。
実は今年、一度も滑っていません。
スノポって、自分がそれに対して「かっこいい」と思わなければ、あまり続ける価値が無いスポーツに思えてきました。
だから滑らなくてもいいのです。
(もう一枚のスノポの板は、かなり質の良いものだし、状態も良好なので、これは保留)
それじゃあ、神崎にとって今、一番かっこいい事とは何か?と問われれば、
「こうやって文章を書くことだ」と云えます。
残念ながら、まだまだ、その「かっこいい」と云える文章にまでは至りませんが、その過程の最中だからこそ面白いのかもしれません。
だって、自分の意見をこれほどシンプルに、色んな人に伝えられる手段って他に無いと思いますもの。
その文章というものと、インターネットが組み合わさると、さらに無限の広がりを見せます。
お陰さまで、神ナナは毎日、約300〜400アクセスを維持しています。
これだけの方々に、何かを伝える事が出来るって、とても楽しいし、やりがいがあります。
だから毎日、更新続けられるのだと思います。

そんな訳で、パソコンとインターネット環境さえあれば、自分が一番やりたい、そしてかっこいいと思える事が出来るのですから、後はそんなに欲しいと思いません。
だから、以前はかっこいいと思っていたモノを捨てる事が出来るのです。
ブラックバスをルアーで釣るのが流行っていた時、当然の如く、かっこいいと思ってやっていたのですが、これもまた時代と共に色あせたせいもあり、かっこいいと思わなくなったので止める事ができました。
割と多趣味だったので、何でもやっていた人間なのですが、そんな自分がたどり着いたのが、ホームページで文章を書く事でした。
文章は、内容に流行り廃りはあっても、その書式というか形は同じです。
文字を使って、宇宙の果てから、家の冷蔵庫の中まで、何でも表現できます。
しかも人によって、個性が出てくるところが不思議なところです。
それは文体に個性があるのか、内容に個性があるのか分かりませんが、人が10人いれば、同じテーマで書かせても、みんなが違う文章を書きます(上手い下手は別として)。

21世紀になり、いろんなモノが進化したのに、文章というアナログなものに、かっこよさを感じるのも不思議ですが、かっこいいと思えるのだから仕方がありません。
しかも、これに代わる、かっこいいものが見つからない状態なんです。
何か別のモノを発見しても、それを伝えるのはやはり文章ですから、これ無しでは不可能です。
私は、究極の「かっこいい」事を発見してしまったような気がします。