2004年12月14日

周遊型の旅から、目的型の旅へ

ツアーで行く旅行と云いますと、観光地巡りが定番でしたが、最近はどうやら変わってきているようです。
そういう「周遊型」から、旅の内容を明確に押し出した「目的型」に旅行会社は力を入れているそうです。
例えば、ハワイで本場のダンスに挑戦できたり、専門家の案内で美術の歴史を辿ったり、沖縄で伝統楽器の「三線(さんしん)」を学ぶ企画などです。

2001年にアメリカでテロが起きた際、海外旅行をする人が激減しましたが、メジャーリーグ観戦などの目的がはっきりした旅行の需要は落ち込まなかったそうです。
それがきっかけで、「本当に行きたい人」を狙った企画の取り組みを強めたそうです。

目的型の旅行は好調だそうで、その理由として、「物が満たされている時代だけに、知的好奇心を満足させるものが求められている」との分析があります。
旅行と云うよりも、自分を磨く手段の為にツアーを利用すると云う考えは、非常に素敵だなあと思います。

昔から、「本場フランス料理の技術を磨く為、現地へ修業に行く」等の旅行ではなく、目的の為に飛行機等を利用することはありました。
そこまで崇高ではなくても、例えば「スキーを楽しむ為に新潟へ行く」等も、目的型の旅行と云えましょう。

私自身、昔から観光地巡りと云うのが好きではありませんでした。
遠出するのは、「釣りをする」「スノボをする」「コンサート、演劇鑑賞」の為ばかりでした。
新潟市内だと、それらが出来ないから遠出をすると云う感じでした。
けれど最近は、遠出もしなくなりました。
バス釣りは世間の目が冷たくなったし、スノボはカッコいいと思わなくなったし、コンサート・演劇は、新潟市でも頻繁にやってくれるようになりましたから。
しかも、インターネットのおかげで、地方都市でも情報は幾らでも入手できるようになりました。
わざわざ遠出しなくても生活圏内で事足りるようになると、この「目的型の旅行」は不要になってきます。
旅行会社が行う目的型旅行は、云ってみれば「ニッチ商品」な面が否めず、果たして継続した需要が見込めるかは難しいところです。
その為にも、「世間のみんなが関心のある目的」と「旅行」を組み合わせるアイディア企画を生みつづけないといけませんね。

それに、往々にして目的意識を持つ旅行をする人達は、企画ツアーなんか使わなくても自分でプランを組んで旅立つ傾向にあります。
そこまで出来ない人にとっては、企画ツアーは重宝でしょうけれどね。

私は今のところ、明確な目的を持った旅行の予定はありません。
目的意識を持って生きようと誓ったのですが、それと「旅行」が結びつかないからです。
でもいずれ、必要となることもあるでしょう。
今は東映の撮影所見学とか、オフ会とか、そんな事しか思いつきませんが・・・(汗)。

Posted by kanzaki at 2004年12月14日 12:00 | トラックバック (0)