2007年11月23日

強風の日の出来事

三連休前の数日、私の勤めている会社は非常にあわただしく動いていました。
人が足りなくて、支店の現場作業に私もかり出されることになりました。
おかげで本日は筋肉痛や疲労で、ずっと寝ていましたよ。

昨日は午後から支店へ行くことになりました。
昼食をゆっくりとる時間も無かったので、支店へ行くために会社から借りた車をコンビニの駐車場に停め、コンビニで買ったパンを食べていました。

昨日の日中は、天気はそれほど悪くはありませんでしたが、強い風が吹き荒れていました。
車の中にいると、外の強風で車体が激しく揺れるのを感じます。

ふと車内のガラス窓から外を眺めますと、大人二人が駐車場にいるのを確認できました。
中腰になって、何かをしています。
一人はコンビニ店員の女性。
もう一人は、コンビニへ来客した女性。

何か様子がおかしいので、私は車を出て、その人たちの方へ行ってみました。
その二人の足元に、一人のおばあちゃんが座っていました。
コンビニの駐車場で座っているなんて変です。
その人の顔を見ますと、額に大きなコブができており、コメカミあたりから大量の出血をしているではありませんか。
服や下のアスファルトにも血が付着しております。
とてもやせ細ったおばあちゃんは、この強風で倒れてしまい、アスファルトに頭を打ち付けたようです。

コンビニの店員に救急車を電話で呼んでもらいました。
私と女性客は、おばあちゃんに話し掛けます。
意識が朦朧としているようです。
話し掛けても返事がありません。
物凄い強風が再び吹き荒れまたした。
コンビニの中へ連れて行こうと思いましたが、倒れた場所から店まで距離があり、下手に動かしては危ないと判断。
そこで私は、乗っていた車をおばあちゃんの座っている場所まで移動し、後部座席に乗せました。
これで救急車が来るまでの間、少しは安静にできます。

その頃には、おばあちゃんの意識もだいぶ回復しました。
やはり、倒れた時のことは覚えていなかったようです。

あまり話し掛けすぎるのも疲れさせる原因になりそうなので、休ませてあげていると、救急車がサイレンの音とともにやってきました。

救急隊員に事の流れを説明し、おばあちゃんの様態を確認してもらいました。
おばあちゃんはタンカに乗せられ、そのまま救急車は近くの病院へ運ばれることになりました。

とりあえずこれで一安心。
私は支店へ行かなければいけないので、すぐに車に乗って後を去りました。

ちょうどお昼時に起きた事だったので、お客の行き交いが多かったです。
私たちがおばあちゃんに付き添っていると、野次馬根性で近くまで様子を見に来るものの、すぐに無視してコンビニ店内へ入っていく人ばかりです。
真横まで来て我々をじっと見て、私と視線が合うや、すぐさまその場を離れたオヤジには腹が立ちました。

みんな、余計な事には関わりあいたくないのですね。
東京のような都会ではなくても、こんな田舎の新潟でも同じ。
悲しいことですが、これが現実なのです。

強風を吹き付ける自然も怖いですが、人間の他人に対する無関心も怖いですね。
これから人々の暮らしは、金銭的に厳しくなっていくと思います。
普通の生活をするのも難しい時代へ突入。
そうなってくると、人と人との協力、結びつきが重要になってきます。

人と人とのつながりについては、中越地震、中越沖地震で体感しているので、決して一般論や奇麗事を言っているわけではありませんよ。
実際、自分がそういう出来事に直面し、人が困っている姿を見たとき、他人事になんて済ませられません。

弱い立場の人たちと24時間接しろと言っているのではありません。
まったく自分に関係ない人でも、困っている人がいれば助けてあげる・・・本当にあたりまえの事を言っているだけなのです。
そういう事をこうやって言わなければいけない時代。
切ない時代です。

Posted by kanzaki at 2007年11月23日 22:40