2009年02月06日

カリスマ評論家に乗せられてしまうのはなぜ?

お久しぶりでございます。
今週は早出出勤の連続&帰宅が遅いの連続でヘトヘトでしたよ。
とにかく今は「寝たい」!

さて本日のテーマは「評論家の言葉を真に受ける〜カリスマ評論家に乗せられてしまうのはなぜ?」です。
マネー・カレッジ代表の木田知廣(きだ・ともひろ)さんがコラムで書かれていました。

木田さんはラジオ出演や執筆で活躍する他、ストーリーを駆使して面白く投資を学ぶセミナーが人気を博しています。

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株式関係の評論家の言った言葉を信じて大損する個人投資家がいます。
何度も痛い目に遭っても、新しい説を聞くたびに、ついつい乗せられてしまう。
これはどうしてなのでしょう?

その理由は、われわれの心の中には「影響力のある人からの情報を大切にする」というメカニズムが組み込まれているからです。

皆さんの会社に、社内の事情に通じていて、困ったことがあった時に頼られる人はいませんか?
公式の役職とは関係なしに、そういう人は影響力を発揮して、部門でも一目置かれる存在。

実は10万年前の石器時代にも同じ事がありました。
当時のリーダーと言いますと、腕っ節の強い人だと思いがちです。
しかしそんな事はありません。
今より劣悪な環境にあり、凶暴な生き物に襲われる可能性もあります。
正に死と隣り合わせの中で生きているのですから、生き延びるためには情報を上手くコントロールし、群れ全体の生産性をあげることがリーダーには求められていました。

「この時期、あの場所に動物達が集まるから、今度の狩りはそこにしよう」と外部の情報をとってきたり、「お前に足りないのは○○だ。隣の洞窟にいる○○を紹介するから、そいつに教えてもらえ」等と、群れの中の利害関係を調整して全体の生産性をあげるのです。

10万年前、情報通をリーダーとして持っている群れは、効率的に狩りをしたり、事前に危険を察知して避けることが出来たので、生き残る確率が高かったのです。
そこから、「影響力のある人からの情報を大切にする」というメカニズムがわれわれの中に組み込まれたのです。
その遺伝子が「情報通」と思われる投資評論家の話しに影響されやすい理由を作り上げているのです。
これは決して悪い事ではなく、むしろ適応しようとする結果だとも言えます。

しかし株式投資に関しては、必ずしも情報通の人の言う事が正しいとは限りません。
その為、まずは「なんでも一度は疑ってみる」ことが大切です。
そして、カリスマ評論家の言葉を翻訳して、自分の言葉で語ってみるのです。

以上、こうやって書いた内容も、木田さんのコラムを元に大幅に書き方を変え、短くまとめています。
自分の頭の中で再構築することで、理解度が深まると思っているからです。

学生時代は授業を受ける際、ノートに色々と書いていましたよね。
黒板の文字を書き取るだけの授業もありました。
そういう授業は書き写すだけで何にも頭に入りません。
逆に、あまり黒板にきちんと文字を書かず、説明が面白い先生の授業の場合、自分の頭の中で噛み砕き、自分の言葉でそれをノートに書いていくので、その授業内だけで理解できたものです。

社会人になってからも外部のセミナーを受ける事が多いと思います。
私も年に何回か受けますが、一番つまらないセミナーは、受講生に渡されたレジュメに沿って淡々と説明していくものです。
こんなセミナーが午後からあった日には、確実に寝てしまいます。
さすがにそのレジュメは理路整然と書かれており、大変便利なのですが、わざわざセミナーに出席せずとも自分で読むだけで十分です。

授業で質問をする事がないのは、その授業を理解していないから。
頭を使っていると、必ず疑問が沸いてくるものです。
そしてその繰り返しが自分自身の鍛錬となり、評論家に乗せられてしまう立場から、その評論家自身になることでしょう。
決して、人を騙す立場になれと言っているのではありません。
情報を受け止める立場から、情報を発信できる立場になってみましょうと言っているのです。
知識の武装は、自分自身を守る最強の盾であり、社会を進み歩くための剣となるのです。

Posted by kanzaki at 2009年02月06日 22:04