2009年02月23日

誠実な生き方

今日の地元の新聞朝刊の社説は、今井与三郎さんについてでした。
雪国の生活に欠かせない消雪パイプは、新潟県長岡市が発祥だそうですが、その実用化に貢献した一人が今井さんです。
袋町のガードで漏れ出た地下水で雪が溶けているのを見て思いついたそうです。
そして地下水を使った融雪方法を長岡市へ売り込みました。

なんと今井さんは「特許料収入で消雪に関する研究をしてほしい」と、取得した実用新案権を昭和39年に長岡市へ譲渡しました。

当初は長岡市以外で消雪パイプを設置する際、長岡市に特許料を支払う必要があったそうですが、昭和44年には各地からの要望で無償公開となり、そのおかげで一気に全国へ広まりました。

今井さんは元祖柿の種で知られる浪花屋製菓の創業者です。
板もちを型抜きする金筒を妻が誤って踏みつけてしまい、本来は小さな小判型になるところが、ゆがんでしまって三日月の形になったそうです。
これが現在の柿の種の形になったわけです。
研究を重ね、商品化されたのは大正末期。
今では世界中で愛されています。

柿の種の生産は、新潟県内のメーカーが独占しているとか。
そういや大学時代、新潟を離れて一人暮らしをしている時、コンビニで新潟産の柿の種を見た時、とても懐かしく、そして「離れていても心は新潟」という心境になりましたよ。

さて一方、日本経済新聞へ目を移しますと、ドトールコーヒー名誉会長・鳥羽博道さんの寄稿が掲載されていました。
経営不振に陥っているお店の対応策についてでした。
鳥羽さんは社員と一緒に不振店へ行き、装飾物を全部外し、作った時の状態へ戻して徹底的に清掃したそうです。
その上で店内の装飾品や商品を並べ替えました。

社長自ら清掃をやる姿がオーナーにヤル気を再び注入したようで、翌日から売り上げが二割増えたこともあるそうです。
そうやって経営不振店を一軒一軒、社長自らが清掃を行っていきました。

オーナーを責めれば反発されるのがオチ。
それよりも、相手の心の持ち方を変えてもらう方が大切。
その為、努力や魅力の基準を高めてもらう事に努めました。

契約書を盾に争った事がないそうです。
どうすれば相手が成功するかという観点から、最小の費用で解決する方法を一緒に探ったそうです。

マニュアルや契約書に拘らず、事情に合わせてきめ細かく対応してきたのは、「人の不幸を作らない」という思いが出発点の社長らしい誠実さですね。

この社長のお父さんが好んだ言葉は「至誠通天(しせいてんにつうず)」だそうです。
それがいつしか自分の指針になったとか。
至誠通天とは、誠実に事に当たればその思いは天にも通じるという意味です。

両者ともに魅力的に感じます。
こういう人の下で働きたいものですね。

さて、産経新聞に松原泰道老師のインタビュー記事がありました。

【話の肖像画】人生、これ修行(1)南無の会会長 松原泰道さん
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/090217/acd0902170335000-n1.htm

依頼心を捨て、裸一貫、捨て身になって生きていく。「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」という言葉もあります。
追い詰められたときに「助かろう助かろう」とするのではなく、いちかばちかで自分を投げ出してしまうと救いがある、ということですよ。

【話の肖像画】人生、これ修行(2)南無の会会長 松原泰道さん
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/090218/acd0902180332000-n1.htm

といっても勉強を怠けるときもありました。
ある日、学校をさぼって縁側に寝転がっていたら父が、ちゃんと座ってしみじみ言うのです。
「わしは岐阜の貧農に生まれ、寺に小僧にやられた。寺も貧乏で坊さんは、『学問をすると修行がおろそかになるから座禅をしていればいい』というたが、わしは学問のないことでいま苦労をしている。頼むから勉強してくれんかな」と。
父の言葉を聞いて感動しました。
今でもときどきさぼりたくなると、そのときのことを思い出します。
人間、感動することが一番大事。
それが私の持論です。

【話の肖像画】人生、これ修行(3)南無の会会長 松原泰道さん
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/090219/acd0902190332003-n1.htm

「逆境で就職も何もないけれど、この歌のように、人をだましたり、要領のいい世の中の渡り方をしたりするのはやめような。真心こめて誠実に生きていこうじゃないか」と誓い合ったのです。
今の若い人は仕事をしてもすぐに辞めてしまうそうですね。
辛抱ができないのです。
(苦境になっても)自分が何とかするしか、解決法はありません。
自分の「マイナスの宿命」を「プラスの宿命」にする。
そして、人様の役に立つことこそに生きがいがあるのです。

【話の肖像画】人生、これ修行(4)南無の会会長 松原泰道さん
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/090220/acd0902200230001-n1.htm

起きると、「ああ、今日も生きさせてもらっている」と感動しますね。
そして、「何か人の役に立つことができるのではないか」という希望がわいてきます。
ただし、その希望をどう実現するか、というためには工夫が必要ですよ。
感動、希望、工夫、私はこれを「プラスの3K」と呼びます。

−−よく使われる(やりたくない仕事の)3Kではなく、プラスの3K」ですか

そうです。「プラスの3K」もそうですが、真剣に生きたいと思う方なら、このような「心の杖(つえ)言葉」、つまり、自分の心の支えになる言葉を持つことをおすすめしたいですね。


松原泰道老師の言葉からは、「誠実に生きる」「人のために生きる」というキーワードが汲み取れますね。
ドトールコーヒー名誉会長・鳥羽博道さんに通じます。
また、自分の心の支えになる言葉を持っているというところも同じです。

本当に人の上に立って、物事を成し遂げたいと思うのならば、他の人以上にまっすぐで、誠実かつ地道に歩んでいくべきなんでしょうね。

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いや〜、秋田への出張は、本当に疲れました。
一日で新潟と秋田を往復したのですから。
走行距離は530km以上になりました。
片道6時間ですから、一日の半分は運転していたわけです。
殆ど雪が降っていました。
しかしRAV4で行ったので、雪道は安心して走る事が出来ました。
当日はあいにくの天気だったので、仕事以外、特に何もできませんでした。
観光をしたかったなあ・・・。

お土産は二つ。

一つは、金萬(きんまん)饅頭。
20個入で約1,000円。
地元の人へお土産は何が良いか聞いたところ、「秋田と言えば、金萬饅頭がJKだろ。俺は食った事ないがな」と有難いお言葉。
一つ一つはとても小さいです(10円饅頭ぐらい)。
見た目は大判焼きのミニサイズ。
「金萬」という焼印の入った、しっとりドラ焼き風。
中は白餡。
小さいので、パクパクと何個も食べてしまいます。
誰にでも好かれる優しい味です。
同じ値段でも二種類ありました。
それは賞味期限の違いでした。
作りたてを包装したものは賞味期限が三日しかありません。
もう一つは、作ったものを一度冷ましてから包装したもので、こちらは約一週間持ちます。
お土産を渡す相手によって使い分けた方が良いと思います。

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もう一つは、東北限定販売のアポロチョコレート(りんご味)。
青森県産りんごを9.7%も使用。
三個入りで約600円。
りんごの爽やかさが非常に病みつきになりますよ。

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うーむ。やはりアポロチョコを見ると、GNドライブに見えてしまう今日この頃です。

Posted by kanzaki at 2009年02月23日 21:31