国産車で初めてシートベルトを採用したのはホンダ(HONDA、本田技研工業)です。
そういや、国産初のエアバッグ搭載車を販売したのもホンダでした。
シートベルトの売り込みをしようとした人(誰かは失念)は、各自動車会社を回りました。
しかし、どこも聞く耳を持ちません。
逆に、「うちの車は、シートベルトがないと困るぐらい、危険なクルマなのか!」と憤慨されたそうです。
それをちゃんと聞き、その有用性を確信したのは本田宗一郎さんでした。
そして昭和38年、ホンダが国産車で初めて採用しました。
そんなに大昔の話しではないのですね。
今では当たり前のものも、昔はむしろ、クルマを作る側が否定的だったのには驚きました。
インドのタタ自動車は4月1日、自主開発した約11万ルピー(約21万円)の小型車「ナノ」を発売しました。
驚くべきことは、エアコン、パワステ、エアークッション、カーステ、助手席側のドアミラー等がない事です(上位モデルにはエアコンがあったと思う)。
2輪のカブに四人乗りをする光景が当たり前のインドですから、バイク+αと考えれば、ナノのようなクルマで十分かもしれません。
ひょっとしたら今後、こういった割り切った考えのクルマが、世界で当たり前になるかもしれません。
今は、「何を馬鹿な。日本だったら、同じ値段の中古の軽自動車の方がいいだろう。っていうか、ナノは日本じゃ車検を通らないだろ。ドアミラーが片方ないし(笑)」と言う人が多いでしょう。
しかし、価値や考えは変わっていくもの。
シートベルトと同じように、こんな割り切ったクルマが国内で走る日も近いかも。
ネットブックと呼ばれる5万円前後のノートパソコン。
このネットブックがパソコン市場内で売り上げを拡大しています。
割り切った構成ですが、用途限定、セカンドマシンと考えれば十分でしょう。
発売当初、日本国内ではそれほど爆発的に売れないと、国内メーカーはタカをくくっていました。
しかし今、この売り上げに慌てて、各社とも値段の安いモデルの販売対応を強いられています。
プロだからと言って、その人達の考えと市場のニーズが一緒とは一概には言えません。
今、世界は不況の真っ只中。
給料が減っても、仕事があるうちはまだ良い方。
住む場所、食べるものも無い人が、国内でも当たり前のようにいる時代です。
当たり前だと思っていた事、自分はそのジャンルについて熟知していると思っている事・・・そういったものを改めて見直すと、打開策がみつかるかもしれませんね。
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