2009年05月21日

野崎美夫さんが書き綴る「格闘詩」〜『きのうは変えられる』

●東京新聞:苦悶(くもん)の日々を一編の詩によって、救われたことがある…:社説・コラム(TOKYO Web)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2009051802000046.html

苦悶(くもん)の日々を一編の詩によって、救われたことがある。
今もその言葉は心の内にとどまり、励ましてくれる。
だから小欄でも時折、読者の心に響くことを願い、詩を紹介している。
先日、「格闘詩」を書いている人に出会った。
野崎美夫さん(50)。
東京・銀座で、広告代理店などを経営している。
生きていると、さまざまな困難と格闘する。
そのときの応援歌となる詩を、格闘詩と命名したのである。


●野崎美夫さんの「格闘詩」公式サイト
http://www.kakutoushi.jp/

・トップページのあいさつ

仕事にはげみ、人生に悩み、毎日を頑張るひとを応援する言葉、「格闘詩」。

自分の人生を真剣に生きている方なら、
その毎日は、何かと悩みや迷いの連続だと思います。
「一生懸命がんばっているあなたを応援したい。」
そんな想いから生まれたのが「格闘詩」です。

人生の現場で戦い続けてきた格闘詩人・野崎美夫が、
「水出しコーヒー」のように長い時間をかけて
「ポツリ、ポツリ」と、編んできた言葉を、
大切にたいせつにお届けします。


**************

東京新聞の社説で「格闘詩」というものを知りました。
どんだけバイオレンスな言葉が羅列されているのかと思ったら、その逆でした。
試しに格闘詩の公式サイトで、色々と読んでみてください。

彼の選ぶ言葉には、変化球はありません。
素直な言葉で構成されているものですから、こちらも変に構えなくていいのです。

そして一番重要なのは、物事を悪く捉える必要はないというメッセージです。
同じような事柄が起きても、一人は頭を抱え込んで悩み、もう一人は笑顔を一つ作って作業に取り掛かる・・・そんな事ってありませんでしょうか?

この狭い日本、人生80年の間に起こるイベントと言うのは、程度の差こそあれ大体どの人も同じです。
しかし、その目の前に起こる物事の捉え方一つで、その人の人生は穏やかにも、最悪にもなります。
そうやって少しずつ差が広がり、しまいには「格差」に繋がるのではないかと。
物理な格差よりも、この差はもっと大きい。

勿論、自分の親が会社の社長だったり、大地主だったりすればスタート地点は違うかもしれません。
ただし先ほど書いたとおり、たとえ自分の親がそういう人でなくったって、ちゃんとした人生を送ることが出来ます。
勉強やスポーツ、芸術などにより、スタート地点の差を埋めることも可能な日本。

西原 理恵子さんの著書『この世でいちばん大事な「カネ」の話』にこんな一節があります。


<そもそも、わたしの目標は「トップになること」じゃないし、そんなものハナからなれるわけがない。じゃあ、これだけは譲れない、いちばん大切な目標は何か。
「この東京で、絵を描いて食べていくこと」。
 だとしたら、肝心なのは、トップと自分の順位をくらべて卑屈になることじゃない。最下位な私の絵でも、使ってくれるところを探さなくっちゃ。最下位の人間には、最下位の戦い方がある!>


自分は底辺だからと卑屈になり、そこから這い上がろうともしない人がいます。
そんな人にこそ「最下位の人間には、最下位の戦い方がある」という事を知ってもらい、前向きな気持ちで進んで欲しいです。

そうすれば多分、「ああ、あの時は辛かったけれど、あの時があるからこそ、今の自分がいるんだ」と感じ、過去を笑顔で振り返られるようになると思います。

下記は、冒頭の社説で引用されていた詩です。


<きのうは変えられる/だって自分の思い方を/変えればいいだけなんだから/どんなきのうも/いいきのうだったと思えたひとに/きっといいあしたがやってくる>


辛い過去を笑顔で振り返られるようになる方法です。
この詩の凄いことは、科学的にはタイムマシンなんてものは存在しないのに、タイムマシンよりお手軽に時間軸を変えてしまえる凄さが心の中にあるという事です。

時の運行を司る番人に頭を下げずとも、一瞬のうちに過去を改変してしまえる・・・物事の捉え方は紙一重ですが、その一枚を裏返すのは大変です。
しかし時間をかけても、その解決方法というのは同じです。
自分の心の中で、その対象に対する捉え方を変えるしかないのです。

こう書いている私自身が、物事に対する考え方を変えていけるほど立派な人間ではありません。
実は自分の母が、物事を良い方向へ捉える人物だったりします。
母を尊敬できるところは、そういうところです。
そして、「強い人だなあ」と感じるのです。
だからこそ、色んな人が母を慕い、相談に訪れるのだろうなあと思います。
しかもそれがバイタリティの強化に繋がっており、先日は睡眠時間を削って勉強した結果、とある試験に合格してしまいました。
身近なところに良いお手本がいるのですから、日常の中から学ばさせてもらおうと思います。

kakutoushi01.JPG

植物の葉に水滴って、最強のエッセンス、最強のエフェクトですよね。
これからは撮影に出掛ける際、霧吹きを持参しようかな?

Posted by kanzaki at 2009年05月21日 22:43