サラリーマン川柳や新聞の投稿などで、今尚続いている川柳。
川柳には、その時代の風刺が込められており、当時を生きた人達の考えがよくあらわれているものです。
江戸時代の庶民の暮らしを川柳から見てみましょう。
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●新見世(しんみせ)といへばわづかな欲を買(かい)
新しくオープンしたお店が記念品をくれるというので、ついつい足を運んでしまう人達をあらわしたものです。
オマケとか、期間限定・数量限定とか、今もそういうのにつられて買っちゃいますよね。
そのお店の商品が本当に欲しいわけでもないのに。
●またぐらをぱつかり明けて是が勝
ギャンブルの場に女性がいて、その人が立て膝をつくと、色気・性欲で勘がにぶり、男は負けてしまうというもの。
男は弱いね、本当にこういうのorz
●なきなきもよい方をとるかたみわけ
親が死んで泣きじゃくる子供たち。
けれど、遺産分割の時になると、少しでも値の有りそうなものを選ぼうとする有様です。
「家政婦は見た」の市原悦子さんが登場しそうな場面です。
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江戸時代の川柳には、その当時の庶民の考えがあらわされています。
それを読んで思うのは、われわれのご先祖様も、欲やお金、色気には弱かったということです。
小さい頃から、「必殺仕事人」のようなシニカルな時代劇を見ていたせいか、案外、すんなり納得してしまいました。
これだけ長い月日が経っているのに、人間は「進化」しませんね。
進化といっても、足が異常に速くなったり、背中に翼が生えるとかそういうのではありません。
「考えの進化」です。
脳みその大きさが他の動物より大きく、いろいろな考えを巡らせる事ができます。
自分自身でいろいろ考えるだけでも、相当深いものになりますよね。
ましてや、多くの人たちが意見を交わしたりすれば、その考えはべき乗に深まるはず。
それが何百年と続けは、人間の考えというのは、物凄い崇高なものになりそうなものです。
けれど現実は違いました。
川柳を読む限り、われわれ現代人は、昔の人達とちっとも変わりありません。
欲にはまってドツボに落ちる様は、今も昔も同じです。
先人が得た知恵や成功談・失敗談を有効に使えば、今の人達は誰もが平和に生きていけそうなもの。
それなりに多くの書籍もあるし、昔の事を教えてくれる人もいる。
けれど、私達は昔の人達と同じように欲もあるし、失敗もします。
人は、自分の人生の上で体験しなければ、何も得られないという事なんでしょうかね。
そう考えますと、やはりチャンスがあれば、どんどんチャレンジしていくべきなんでしょう。
前を向いて歩いて行くと言うことは、そういうことなのかもしれませんね。
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